2020.8.5
【コロナ対策】介護報酬の特例
昨日は、京都南部で5人の感染者。
京田辺で既に感染が発覚している会社員男性の家族で、50代と20代の女性、感染経路不明の20代女子大学生(洛タイ新報より)。
木津川の感染経路不明の女性。
宇治では、特別養護老人ホームに入居する90代の女性。
感染経路不明で、38度台の熱があり、入院。
介護現場での感染者については、特に、感染拡大防止策や濃厚接触者のPCR検査が急務です。
私も介護現場に知り合いが多いので、現場の職員の方々のご苦労を思うと、心が痛みます。
今日は、1時半に厚労省を訪問。
新型コロナ対策による介護報酬の特例による自己負担増を公費で賄う要望書を橋本岳厚生労働副大臣に提出しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に取り組む介護事業所を支援するため、6月より、デイサービスやショートステイの事業所を対象に、特例措置として、実際よりサービスを長時間提供したことにして介護報酬を算定することが認められることになりました。
この特例措置は、感染対策に費やした時間を介護報酬に反映させ、介護事業所を下支えするものですが、利用者に自己負担増(原則1割負担分)を求めるものでもあります。
利用者の負担増は月に数百円から千円程度であったとしても、サービス利用控えにつながりかねず、介護保険の利用限度額を超えた場合には全額自己負担となるケースもあります。
また、特例措置の適用には利用者から同意を得る必要があり、サービスの提供時間・内容が同じであるにもかかわらず、同意した者の負担は増加し、同意しない者の負担はそのままという不公平な状況となっています。
さらに、特例措置の利用者への説明、同意を求めること自体が事業所の負担となっており、断りづらい利用者への配慮もあり、現時点で特例を使っていない事業所が6割というアンケート結果もあります。
宇治でも老人ホームで感染者が出ました。
アメリカやイギリスなどでは、新型コロナウイルス感染症による死者の約半数が高齢者施設の入所者です。
日本でもデイサービスをはじめ、介護現場での集団感染が相次いでおり、介護現場は感染防止のため、懸命に取り組んでいます。
そのような最中に、利用者に自己負担増を求める相談を介護現場にさせ、業務を増やし、利用者や家族に負担増を求めることは、感染防止対策を阻害します。
ついては、早急に予備費10兆円を活用し、今回の特例における利用者の自己負担増分(月12億円)について、公費で負担すべきである、と、田村麻美参議院議員をはじめ野党の同僚議員5人と共に、立国社の会派を代表して、橋本岳厚生労働副大臣に申し入れました。
~ 申し入れのやり取り ~
山井:
「宇治市でも介護施設で感染者が発生した。介護現場は、コロナ感染防止に必死に取り組んでいる。なのに、今回、介護報酬の特例により、高齢者に自己負担増を強いるのは、大問題。自己負担増を高齢者に説明し、同意をとるために、ケアマネや介護職員は大変な苦労をし、感染防止に頑張る介護現場の足を引っ張っている。自己負担増の額は月に日本全体で、12億円。コロナ対策の予備費が10兆円あり、介護施設に送ったアベノマスクの予算が500億円だったわけだから、12億円を公費負担にし、自己負担増をゼロにするのは簡単だ。コロナ感染防止に必死に頑張る介護職員の足を国が引っ張らないで欲しい」
橋本岳副大臣:
『コロナにより減収になったデイサービスやショートステイなどの介護事業所を財政支援するために、介護報酬を特例で引き上げたら、自己負担もセットで、増えてしまい、負担増の同意を高齢者からとるために、ケアマネや介護職員に大変な苦労をかけてしまった。応急処置としてやった特例なので、コロナが長引く中で、今後どうするのか、実態を調査した上で、皆さんの声も踏まえながら、検討したい』