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サテライトケア推進 & 研修会のお知らせ

 第73号(2002/09/26)

 グループホームのメールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。
 2日連続のメールマガジンです。

 今日はグループホームと並んで
 私が21世紀の高齢者福祉の切り札だと思っている
 宅老所や地域サテライト事業に関する情報をお送りします。

 ■8月末の厚生労働省による来年度予算の概算要求における
  高齢者福祉分野の目玉は、「地域分散型サテライトケア」
  (新規15億円)である。

  厚生労働省の説明文は次の通り。

 ◆地域分散型サテライトケアの推進(新規)15億円
  高齢者が、できる限り住み慣れた地域社会の中で
  生活を続けることができるよう、
  市町村と特別養護老人ホーム等の連携の下、
  各地域で民家等を活用し、
  小規模で多機能なサービス拠点を展開していくことを支援する。
 
 ◆何の意味かわからない人も多いと思うが、
  簡単に言えば、「宅老所(たくろうしょ)」を広めよう、
  ということである。

  グループホームと並んで、
  「宅老所」が21世紀の高齢者福祉の切り札である。

 ◆宅老所の定義は正式には決まっていないが、
  おおまかに言えば、次の通り。

  民家を改造した宅老所に
  日中、10人程度の介護の必要なお年寄りが通う
  デイサービスのことである。

  ただし、中には、デイサービスだけでなく、
  短期間泊まる(ショートステイ)ことや
  グループホームのように住み込むことができるものもある。

  よって、宅老所の中でも、
  お年寄りの必要性によって、
  通ったり、泊まったり住んだりすることができるものが
  「小規模多機能ホーム」と言われる。

 ◆どこが素晴らしいかと言えば、
  近所の民家を改造して宅老所ができれば、
  住み慣れた地域でデイサービスに通える。

  普通の本格的なデイサービスよりも
  民家改造型の宅老所のほうが、
  違和感もなく、家庭的なので痴呆症のお年寄りにとっても
  居心地がよい。

  また、家族の都合で
  どうしても短期間家で介護できないのであれば、
  その間、泊まることもできる。

  普通の特別養護老人ホームにショートステイをすると、
  急激な環境の変化によって、
  お年寄りの症状が悪化することが多いが、

  宅老所の場合は、
  民家であり、日中通い慣れた場所であるから、
  「友だちの家に泊まる」という気軽な気持ちで泊まれる。

  お年寄りも落ち着く。

 ◆さらに、その延長線上に
  ずっとその宅老所に生活することになっても、
  すでに居心地の良さは
  デイサービスやショートステイでお試し済みだから、
  リスクは少ない。

  さらに、介護を要するお年寄りだけでなく、
  子どもや障害のある方々も利用できる宅老所もあります。
  まさに、地域の福祉拠点です。

  このような「小規模多機能ホーム」である宅老所が
  空家を改造して、住み慣れた地域に雨後のタケノコのように
  できれば、安心して年をとれます。

 ◆おおまかな宅老所のイメージはこんなところだが、
  私も福岡の宅老所「よりあい」に二度ほど泊まりに行った
  ことがある。

  そのルポは、拙著「家族を幸せにする老い方」(講談社)に
  書いてある。
 
  このような宅老所を、
  特別養護老人ホームを本拠地として、
  サテライト(出張所)的に地域に増やしていくのが、
  この「地域サテライト事業」の狙いのようだ。

 ◆このように、国が、小規模多機能ホームを後押しすることは
  素晴らしいことです。国からの追い風を受けて実践から
  「サテライトケアとは何か」を明らかにする研修会が
  9月28日(土)、29日(日)に下記の通り開催されます。

  私も行きたいのですが、行けず残念です。
  講師やパネラーの名前など詳しくは、ホームページ
  http://www.yamanoi.net/kai/03/0928_29.htm
  をご覧ください。

  そうそうたるメンバー。
  素晴らしい現場の実践者の方々と共に、
  大阪大学教授の大熊由紀子さんや
  厚生労働省官房長の辻哲夫さんも講師として参加されます。

  今日のメールマガジンはこれで終わります。
                 やまのい和則 拝

 ■<研修会のご案内>

  〜「その人らしい暮らし」の継続を地域の中で支援する〜

  ○日時 2002年9月28日(土)~29日(日)
  ○場所 仙台市情報・産業プラザ「アエル」多目的ホール
      (JR仙台駅より徒歩3分)
  ○参加費12000円 懇親会費5000円(希望先着50名)

  地域サテライトケア全国サミット
  プログラム

 ○サテライトケアへの誘い  28日10:45〜12:30
 「高齢者や障害者が地域で暮らすための支援のあり方を考える」

 ○実践報告セッション1    28日13:30〜15:00
 「施設にくらす高齢者や障害者の、地域への通所ケア
  (逆デイサービス)」

 ○実践報告セッション2    28日15:15〜16:35
 「高齢者も障害者も子どもも、ともに暮らす地域共生ケア」

 ○実践報告セッション3    28日16:35〜18:00
 「地域で暮らし続けるための多機能ケア」

 ○実践報告セッション4     29日9:20〜10:55
 「地域での暮らしを支援するための、施設機能の地域分散ケア」

 ○サテライトケアの今後を考えるディスカッション 
                29日11:20〜12:50
 「地域での暮らしを支援する
        サテライトケアの今後の展望を考える」

  《主催》地域サテライトケア全国サミット実行委員会
  《共催》特養・老健・医療施設ユニットケア研究会 
      宅老所・グループホーム全国ネットワーク 
      自分らしいその人らしい地域生活支援ネットワーク 
      安心した生活と住みやすい地域を作る実践学会

  ■問い合わせ
   地域サテライトケア全国サミット実行委員会
   Tel022-719-9240 Fax022-719-9251

  なお、全国宅老所・グループホームネットワークの
  ホームページは次の通りです。
  http://www.clc-japan.com/takurousyo_net/tnet_info.html

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  ☆やまのい和則の「痴呆ケアの切り札・グループホーム!」☆
     (2002年09月26日現在 登録数 2406)
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