活動報告

Activities

山井の活動

法務省は、ようやく技能実習生174人の死亡一覧(過去8年)を公表しました。
自殺
凍死
溺死
急性心不全
くも膜下出血
フォークリフトにはさまれ死亡
仕事場で転落死
仕事場ではさまれ死亡
落ちてきた資材が頭に当たり死亡
十分な安全教育や安全配慮なく、危険な仕事を劣悪な労働条件で技能実習生にさせているのではないでしょうか?
実習生の悲惨な死亡が相次ぐ現状のまま、外国人労働者を増やせば、さらに死亡者が増えます。
国会閉会中ですが、19日(水)にも野党ヒアリングを私たちは開催し、技能実習生の死亡の原因究明と再発防止を強く、法務省と厚労省に求めます。

『3年間で100人くらいのベトナムの若者が次々に亡くなっています。言葉も十分に通じない、慣れぬ日本でのつらい仕事や栄養失調、職場でのいじめや虐待などが原因で亡くなっています。日本が好きで来日したベトナム人の若者が、どうして次々に亡くなり、私たちがお葬式に追われるのですか?おかしいでしょう。山井さん、ベトナム人の若者の命を守って下さい』『日本での悪い待遇が、インターネットなどで有名になり、ベトナム人が日本より待遇がよい韓国や台湾を出稼ぎ先に選ぶケースも出ています。残念です』『ベトナム人のお年寄りが亡くなってお葬式を出すのは仕方ありません。でも、なぜ、ベトナムの若者が連続して亡くなって、私たちがお葬式を次々に出さねばならないのですか?制度に問題があるのではないですか?これから受け入れを拡大するのなら、ベトナム人の若者がこれ以上、死なないようにしてほしい』と、タムチー尼僧はおっしゃいます。
『位牌になった外国人労働者たち。低賃金でこき使われ、異国で命を落とし、母国に帰れず』(今週号FRIDAY)と、日新窟のタムチー尼僧のインタビュー記事が掲載されています。

技能実習生からも話をお聞きました。
『日本が好き』『日本では、1日でベトナムで1週間分の給料がもらえる』『もっと長く、日本で働きたい』などの好意的な声も聞きましたが、一方では次のような切実な声も。
『食品会社で働いているが、日本人は楽な仕事、ベトナム人は10キロ以上の重い段ボール運びなど、つらい仕事や危険な仕事。腰痛になっても休ませてもらえない。日本人は楽で安全な仕事なのに、なぜベトナム人は日本人の半額しか給料がもらえないの?』
『住まいが、1部屋4人なのはつらい。せめて二人部屋にしてほしい』
『月給が手取り11万円なので、来日のために業者に払った90万円の借金がいつまで経っても返せない』
『日本に来る前は、日本は明るいバラ色のイメージだったけど、今はブラック、黒いイメージ。仕事がきつく、給料も同じ仕事の日本人の半額』
『ベトナムの家族に5万円仕送りするので、生活費は月2万円。毎日カップラーメン』
『土日も休めない時がある』
『寮にも監視カメラがあり、自由な外出も制限されている』
『つらい仕事を休みなくやらされ、強制労働です』
『借金を返すために、毎日、長い時間働かねばならず、奴隷みたい』などなど。

確かに、日本は人手不足なので、外国人労働者が必要です。
しかし、気がつけば、私たちは、きつい、危険な、低賃金の仕事を技能実習生にやってもらっている現状があります。
つまり、日本人がやりたがらない仕事を外国人労働者にやってもらっているのです。
表向きは、日本人と同じ賃金、待遇、労働条件となっていますが、実際は、日本人よりはるかに悪い待遇、労働基準法違反、最低賃金法違反のケースも続出しています。

日本人よりも外国人労働者の命を軽く扱うなんてことは絶対に許せません。
日本を人命軽視の国、外国人差別の国にしてはなりません。
私は以前、スウェーデンに2年間留学し、社会保障を研究し、同時に、寮生活で、ベトナム、カンボジア、ソマリア、イラク、クルド、アフガニスタンなどの政治難民と共同生活をした経験があります。その頃から『インターナショナル、ウエルフェア(国際的福祉、外国人向けの福祉)』『インターナショナル、ソリダリティー(国際的な連帯、外国人との連帯)』を私のライフワークにしようと考えていました。
実は、『山井さん、日本人の労働条件も悪いので、外国人の労働条件のことより、日本人のことに取り組んでほしい』という苦情が私のところにたくさん来ています。
しかし、これだけ多くの外国人労働者を日本が必要とし、受け入れ、おまけに、劣悪な労働条件で働いてもらっている以上、誰か国会議員が、この問題に本気で取り組まねばならないのです。
意外と『人手不足だから、外国人労働者をどんどん増やそう』と主張する議員ほど、その外国人労働者の待遇については無関心なのです。
「世界一、人を大切にする国、日本」を実現するために頑張ります!