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介護給付費分科会
グループホーム介護報酬議論メモ

第67号(2002/03/26)

  グループホームのメールマガジンの皆さん、こんにちは。

  今日は、さる3月25日(月)に行われた
  厚生労働省の分科会でのグループホームについての議論について
  報告します。

  傍聴した私がメモしたものですので、多少、発言で違っている部分
  があるかもしれませんが、文責はすべて私にあります。お許しください。

  この分科会の議論をもとに、
  グループホームの介護報酬が秋に詰めて議論され、
  来年4月から介護報酬が変更されます。

  なお、次回の4月8日(月)の分科会では
  全国グループホーム連絡協議会も意見発表されます。
  この分科会は厚生労働省に申し込めば、一般の方も傍聴できます。
  http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/03/h0326-3.html

  <社会保障審議会介護給付分科会(第6回)≫
               3月25日午後4時30分〜6時30分

  ※グループホームに関する発言の要旨をメモしたものです。

  ◆中村博彦委員(全国老人福祉施設協議会会長)
   要介護4,5の人が10%以上になっている。
   夜勤もない状態で十分な介護ができるのか。
   勤務体制を見直すべきではないか。

   現状はグループホームの利用者は要介護者に限られているが、
   要支援者もグループホームで受け入れるべきではないか。
   そもそもグループホームは在宅サービスなのだから。

   施設に適用されている住所地特例を
   グループホームに適用するのか否かを、議論すべきではないか。

  ◆橋本泰子委員(大正大学教授)
   グループホームの職員こそ燃え尽きる可能性高い。

   精神的・肉体的職員の負担と、
   家族の経済的負担で成り立っている。
   職員の勤務体制がどうなっているのか調べてほしい。

   重い人も受け入れているグループホームがふえている。
   重い方を世話しているグループホーム、
   要介護度平均2.5以上は夜勤体制なしには無理なので
   ご配慮をお願いしたい。

  ◆笹森貞子委員(呆け老人をかかえる家族の会東京都支部代表)
   グループホームは居宅サービスが利用できないが、
   居宅療養管理指導の福祉用具の購入が、
   どれくらい利用されているかデータはあるか? 

   グループホームに訪問看護が利用できればよいという声があるので
   介護保険に入れるべきではないか?

   グループホームへの関心高まっている。
   電話相談も多いが、在宅サービスなので
   デイサービスが受けられないのは納得できないという声が強い。

   グループホームが在宅サービスなら、
   なぜ、他の在宅サービスを利用できないのか? 
   ホームヘルプやショートステイは希望者少ないが
   デイサービスは希望者多い。

   在宅サービスに位置付けられているという理由付けを
   丁寧に説明すべき。

  ◆山崎摩耶委員(日本看護協会常任理事)
   痴呆ケアは難しい。
   そもそもグループホームは居宅なのか、施設なのか、
   改めて議論すべきではないか。
   ケアの実態を調査してもらって、どのように位置付けるのか?
 
   外国を見ても、在宅サービスの利用がグループホームでも可能。

   夜間のケアが大変むずかしい。
   多くの入居者が服薬しているが、服薬の管理や健康チェック等
   ほとんど医師や看護婦が関与できていない。

   半数が夜勤で、半数が宿直というデータが出ているが、
   宿直で寝ていても起こされているケースが多い。

   人員基準そのものがいざ、動き出すと
   これでいいのかとなっている。
   常時二人は必要だが、いまは常時二人は無理となっている。

   グループホームの効果はあるが、事業者にもばらつきがあり、
   質の差がある。

  ◆田中雅子委員(日本介護福祉士会会長)
   グループホームについて、痴呆ケアは重要。
   この秋から第三者評価が義務付けられる。
   密室性が高いこともあり、
   痴呆ケアの研修を受けた専門性の高い職員を増やすべき。
   1.1倍や1.2倍に職員の数を増やすべきでは? 
   資格のある職員増やすべき。

   夜勤体制は44%でとっている。
   実際の人員配置の詳細。
   その夜勤体制をやっているグループホームの
   要介護度などについてデータがあれば有難い。

  ◆京極高宣委員(日本社会事業大学学長)
   グループホームについては、
   重度化しても特別養護老人ホームや病院に移らなくても
   いいような体制をつくるべき。
   その際、介護報酬で配慮するのか? 
   訪問看護などを利用できるようにするのか? 

   寒冷地などは、冬などだけグループホームを
   利用できるような形にはできないか?

  ◆堀江侃委員(神奈川県国民健康保険団体連合会理事長、伊勢原市長)
   グループホームの介護の仕方で
   要介護4,5の方々を対応できるのか? 
   共同生活はできるのか? 
   住所地特例は当然設けてもらわないと困る。
   外部サービスの必要性は上乗せしてもらう必要性がある。

  ◆矢野弘典委員(日本経営者団体連盟常務理事)
   グループホームの夜間の勤務体制については、
   グループホームの運営実態を調査した上で決めるべき。
   私たちの理解では、今の宿直体制を基準とする介護報酬でも、
   多少夜勤を勘案してもらっているように思う。
   とにかく実態を調査して再考してほしい。

   グループホームの医療について。
   少人数の生活に支障ない人となっているが、
   入居者で常時医療が必要な人は、
   療養型病床や特別養護老人ホームや老人保健施設で
   対応すべきではないか。
   定期的に医療機関のケアが必要な人は
   家族の援助でそれを行うべきではないか。

  ◆青柳俊委員(日本医師会常任理事)
   グループホームの位置付けがあいまいなままに
   スタートしたので振り返ることが重要。

   基盤整備の目標基準の位置付けには施設という形で
   目標設定されている。
   グループホームは施設としての機能を果たせるだけの
   人員配置基準かといえばそうではない。
   給付では在宅として位置付けられているが
   在宅という感じではない。

   当初予想した対象入居者とずれてきている。
   要支援の人まで入れると特定施設介護とどうちがうのか。
   重い人をいれていいなら、
   ユニット型特別養護老人ホームとどう違うのかという話になる。

   ハードのデータだけでなく、
   機能面・ソフトのデータ出して欲しい。

  ◆山口昇委員(全国老人保健施設協会会長)
   グループホームの良さははっきりしている。
   施設、在宅の面で良さがある。
   グループホームについて、その位置付け。
   施設なのか在宅なのか?

  ◆田中滋委員(慶應大学教授)
   グループホームは約1500ヶ所まで増えたが、
   今後も温かく伸ばしていく必要がある。
   監査で質を担保する必要は重要。

   グループホームは施設と在宅の中間施設であり、
   施設か在宅では割り切れない。
   第3のカテゴリーという認識をもつべきでは?

   訪問看護と組み合わせるべき。

  ◆木下毅委員(介護療養型医療施設連絡協議会会長)
   グループホームについて、一部でグループホームが過信され、
   何でもかんでも看れるんじゃないかと誤解されている。
   どのような人がグループホームがいいのかを調査すべき。
   一部には施設のほうがよい人も、
   グループホームに入っている例があるのではないか、
   そのあたりの実態を是非調査して欲しい。

  ◆見坊和雄委員(全国老人クラブ連合会副会長)
   利用者の立場から、実態がよくわからん。
   特別養護老人ホームや、老人保健施設や療養型病床の違いが
   わからない。
   グループホームは40倍の急速な増え方。
   グループホームの実態も市町村が一番良く知っている。
   市町村の声を聞いて欲しい。

   グループホームの実態については、一番難しい方々、
   できたら施設に入れたいと思っている。
   一度入所した方々が症状が重くなったから出てもらう
   ということではダメだという声もあるが、
   重くなった人は他の施設で看て貰うと言う体制が
   必要なのではないか。
   要介護4,5の人を介護するのは
   グループホームでは無理なのではないか。
 
  ◆山本文男委員(全国町村会会長、福岡県添田町長)
   グループホームは本当に在宅なのか?
   施設なのか?あとで教えてください。
   とてもじゃないが、老人が部屋に行けるような施設でない。
   そんなものが介護保険に認められるのか?
   老人の行けないような2階建てのグループホーム。
   それでグループホームでいいのか?
   在宅ならいいが、施設なら問題があるのではないか。

  ◆外口課長(厚生労働省)
   グループホームの定義。施設か在宅か? 
   なかなか一言で言うのはむずかしい。
   いま実態調査しているのでまた、改めて返事したい。

  ◆山本文男委員
   ひどいグループホームもあるんですよ。
   そのような答弁では納得できない。
   一階は車庫だった。よくも2階にあがっていけるなと思う。

  ◆西尾勝委員長(国際基督教大学教授)
   もっとグループホームのデータがほしいという声が強かった。
   (厚生労働省は)できればもっとデータを揃えて欲しい

  ◎次回の4月の分科会(2回)の事業者団体ヒアリングについて。
   43団体中、全国規模の11団体から2回に分けて実施する。
   意見公募は8日に配布。

   4月8日(月)14:00−17:00 第1回ヒアリング

   4月22日(月)時間未定 第2回ヒアリング 
            以上分科会メモ 文責 やまのい和則


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 ☆やまのい和則の「痴呆ケアの切り札・グループホーム!」☆
     (2002年03月26日現在 登録数 2088)

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