2015.11.5
「新3本の矢」は、言行不一致
~安倍政権の政策と真逆ではないか?~
臨時国会が開かれないため、連日、厚労部会で厚労省等からヒアリングしています。
政府の新3本の矢「GDP600兆円」「出生率1.8」「介護離職ゼロ」の問題点は、政府が今やってる政策と全く真逆なことです。
出生率については、昨年度の出生率は1.42。しかし5年ぶりに待機児童は増え(23,000人)消費増税に伴い年7,000億円増やす予定だった子ども子育て予算は、4,000億円に縮小。
結婚しにくく、家庭を持ちにくく、育児休業もとれない、不安定な派遣労働者を増やす派遣法改悪を政府は強行しています。
介護については、4月に過去最大の2.27 %の介護報酬引き下げを強行し、介護事業所の倒産が過去最多の57件になり、介護職員の離職も増加。
昨年には要支援の100万人の高齢者を介護保険からはずす法改正を強行。こんな介護離職を増やす政策を強行しながら、今さら「介護離職ゼロ」とは言行不一致です。
「介護職員不足で、介護施設のベッドの1割(10人分)が閉鎖され、利用できない」「ホームヘルパー不足で、高齢者が必要とするホームヘルプが提供できない」「特別養護老人ホームを政府は増やすと言うが、介護職員が集まらず、新設は無理」先日、地元の介護現場を回り、切実な声を聞きました。
今年4月の過去最大の介護報酬引き下げのダメージが大きすぎます。政府は、「介護離職ゼロ」を目指すのであるならば、介護職員の賃金を引き上げ、職員不足を解消することが急務です。
GDPについても、昨年度のGDPは490兆円で、今年4ー6月の実質GDPは年率1.2%マイナス。実質賃金は2年2ヶ月連続マイナス。非正規雇用は178万人増えましたが、肝心の正規雇用は56万人減。正規雇用、安定雇用を増やさねば、消費も上向きません。
安倍政権は、イメージばかり取り繕っていますが、言っていることと、やっていることがあまりに違い過ぎます。まさに言行不一致。
これが許されるのは、自民党が一人勝ちしたから。庶民の暮らしを守るためには、来年7月の参議院選挙で、自民党を過半数割れに持ち込むしかありません。