2015.9.22
過労で倒れ、失明された方の裁判 -敗訴-
先日、過労(月100時間の残業)により、くも膜下出血で倒れ、失明された方の訴訟の判決を傍聴しました。結果は敗訴。原告は大ショックを受けられました。
敗訴理由は、裁量労働制のため、会社は労働時間を把握しておらず、長時間残業の証拠であるパソコン記録やメール記録を会社が原告が倒れて意識不明の間に故意に消去し、残業の立証ができないから。この会社は、過去にも数人が過労死しているブラック企業です。
政府が国会に提出している残業代ゼロ法(労基法改正)が成立したら、裁量労働制が広がり、今回のように会社が過労死した社員のパソコンやメール記録を消せば、労災や過労死の認定を受けられず、会社は責任を問われなくなります。
過労死しても、労災認定さえ受けられないブラックな社会になります。
上記の表は、渡辺航太さんの勤務状況。航太さんは、過重労働の末、事故にあいかえらぬ人となってしまいました。
ご遺族のお母さんにも国会に傍聴にお越し頂き、私も8月7日の予算委員会で安倍総理に、この過労死、ブラック求人の問題について質問しました。航太さんが見た求人票には「正社員」と書かれていたのに、実際にはアルバイトで残業100時間(月)、連続18時間の徹夜勤務の後に、過労事故死。あまりにも悲しい。渡辺さんの裁判は、来月開かれる予定です。
このようなブラック企業を取り締まるのが責任なのに、逆に異常な長時間労働のブラック企業を合法化させる残業代ゼロ法案(労基法改正)を、政府は臨場国会で強行しようとしています。
11月は昨年、成立させた過労死防止法に基づく過労死防止月間です。そんな時に、過労死促進法、ブラック企業合法化法である残業代ゼロ法案を強行することは絶対に許されません!