2015.7.23
労働者を使い捨てにするブラック企業を応援する政府
過労死相談ダイヤル。朝7時から夜中まで働かされている方からの相談電話も来ています。残業代不払いや長時間労働のブラック企業が増えています。
ただでさえ、日本では、不払い残業やサービス残業が多く、長時間労働による過労死が増えています。それを規制するどころか、その不払い残業を合法化し、ブラック企業を応援し、残業代を払わないのが当たり前の社会にする「残業代ゼロ法案」が、この夏、強行されようとしています。
過労死のご家族の長年の悲願であった「過労死防止法」が、すべての政党の賛成により成立して1年が経ちました。いま成すべきは「残業代ゼロではなく、過労死ゼロ」です。にもかかわらず、残業代不払いや長時間労働を「合法化」する残業代ゼロ法案を政府は強行しようとしています。
この法改正が実現すれば、ブラック企業は、裁量労働制や高度プロフェッショナルと名前をつけさえすれば、労働者を際限なく、残業代を払わず、合法的に長時間労働を強いることができます。おまけに、万一、過労死しても、労働時間の把握義務が経営者にはないので、労災認定や過労死認定も受けられません。このようなブラック企業が大喜びする「残業代ゼロ法案」(労働基準法改正)を強行しようとする政府の神経を疑います。労働者を使い捨てにするブラック企業を応援する政府など、世界中に聞いたことがありません。