2015.3.5
「ハケン労働は、モノ扱い。ようやく人間扱い」発言について
厚労省の派遣法担当課長が人材派遣業界団体の新年会で「派遣労働はモノ扱いだった。今回の派遣法改正で、ようやく人間扱いになる」などと発言していた問題に関し、民主党厚労部会に出席した同省より謝罪がありました。
今回、問題なのは「派遣労働はモノ扱い」という言葉が、不用意な発言だったからではなく、むしろこれが本質を突いているから。
『労働者派遣法』 というのは、厚労省が30年近く推進してきた政策です。派遣労働という労働形態ができて約30年、普通の雇用なら当たり前の権利が派遣労働では認められないまま放置されてきました。派遣労働を推進してきた厚労省が、それを今さら「モノ扱いだった」というのは、自ら失策を認めたようなもの。
しかもこの間、厚労省が出してきた 『労働者派遣法改正案』 では何も解決されない内容です。今回の労働者派遣法改正法案が成立すれば、ますます派遣は固定化し「一生、派遣」の若者が増えます。
今国会で再提出するのなら、派遣労働者の方が訴えている会社をどう指導できるのか、結果を出すべきです。