2014.12.5
【子ども】~大きく育て!子ども貧困対策法~
2009年11月14日に 長妻厚生労働大臣(当時)と協力して、厚生労働大臣政務官で
あった私は、公表すると日本の取り組みの遅れがバレてしまう、という理由で、それ
まで公表されていなかった日本の「子どもの貧困率」を史上初めて公表しました。
「子どもの貧困率などの数字を公表すれば、それを削減しなければならない責任が生
じる。様々な施策を通して貧困率が下がるような取り組みをしたい」という長妻大臣
の決意があったからです。
交通事故や様々な理由で親を亡くされた、あしなが育英会の学生さんたちから、「お
金がないため
に勉強する機会が奪われることがないようにして欲しい。進学したい!」という切実
な声をうかがいました。
2013年2月の予算委員会で「子ども貧困対策について」の質問をしたところ、委員会
終了後、廊下で、答弁を終えた下村文科大臣とバッタリ出会い、是非、子ども貧困対
策法を成立させましょう!と、お互いの思いが一致したことが与野党協議のスタート
でした。
超党派の議員で話し合った結果、2013年6月に「子どもが生まれ育った環境により左
右されることのないよう環境を整備する」という「子ども貧困対策法」を成立させる
ことができました。
法案成立を受け、当事者や当事者支援団体も参加して、子ども貧困対策大綱(計画)
もつくられました。この大綱に基づいて、返済しなくてよい給付型の奨学金の充実
や、貧困家庭向けの無料学習支援など、着実に子どもの貧困をなくすように様々な施
策が今後とられます。実際、子ども貧困対策法の成立により、今年4月から既に13
万人の低所得世帯の高校生を対象に給付型の奨学金(月数千円から1万円)がスタート
しました。
しかし、「子ども貧困対策法」が成立しただけでは、子どもの貧困はなくなりませ
ん。政治は結果がすべてです。貧困家庭の悲願である児童扶養手当の増額や、児童扶
養手当や遺族年金の20才までの支給延長は、まだ実現のメドは立っていません。
あしなが育英会の学生さん達が見せた法案成立時の涙に込められた思いを裏切らない
よう、私も引き続きしっかりと取り組みたい。
写真は、法案成立を願う全国から集まった学生400名が渋谷・原宿をデモ行進した
時のものと、成立1周年を記念して、多くの学生さんや超党派の国会議員が集結した
「ユースミーティング@国会」の時のもの。