活動報告

Activities

山井の活動
先日スウェーデンに行き、私が20年前に高齢者福祉を研究し論文を執筆した国立ルンド大学社会学部を久しぶりに訪問し、指導教官の恩師に再会しました。

ルンド大学は北欧最大の大学です。

スウェーデンの大学図書館で、私が20年前に執筆した「スウェーデンと日本の高齢者福祉比較」という論文を懐かしく発見。ルンド大学社会学部発行の冊子になっています。要約はスウェーデン語、論文本文は英語で執筆しました。

今日はスウェーデンの国政選挙の投票日です。8月に数日間、スウェーデンに行きましたが、今回の選挙の1つの争点は雇用です。正社員になりたいのに、非正規雇用にしか就けない、という不満がスウェーデンでも高まっています。

左の写真は、スウェーデンの選挙風景です。繁華街のど真ん中に各党の小さな選挙事務所がずらっと仲良く並んでいます。

スウェーデンでは選挙事務所は公設で、選挙にできるだけお金がかからない仕組みになっています。

今日までスウェーデンでは、高福祉・高負担「福祉国家」路線の社民党と、減税・民営化路線の穏健党が数年ごとに政権交代をしてきました。

穏健党政権になった時には日本では「スウェーデン福祉国家はもう終わり」と報じられ、社民党政権になれば「スウェーデンは福祉国家に戻る」と報じられる。どちらも一面では正しく、高福祉・高負担か中福祉・中負担かを選挙で国民が選択しているスウェーデンです。

左の写真は、ベクショー市の穏健党の選挙チラシです。表紙は私の知り合いのボーフランク市長で、なんと私が留学していた20年前からずっと市長です。

左の写真は、以前、新首相ローベン氏と会談した時の一枚。

「日本では消費税増税をしたが、増税分が財政再建や法人減税、公共事業にも回され、社会保障充実が実感できない」と私が言うと「スウェーデンでは増税分がすべて社会保障充実に使われる」とローベン氏。

65歳以上の高齢化率、日本は25%、スウェーデンは18%

留学時に私が実習した老人ホームの写真です。

バレンタインデーにはスウェーデンでは男性が女性に赤いバラをプレゼントする習慣があり、私は施設の高齢女性全員に赤いバラをプレゼントして回りました。

男性が女性に贈るというのが、さすがスウェーデン。

左の写真は、スウェーデンで深夜にホームヘルパーさんに同行して高齢者宅を訪問した際のものです。

24時間体制で1日に何回でもホームヘルパーが来てくれます。

老人ホームより在宅は必ずしも高くつかないという考え。

写真日付は89.6.25。25年前です。

ベクショー市の選挙事務所で、高齢者福祉の専門家であるオリアン市会議員と共に。

ちなみに、オリアン議員のご夫人は、国民高等学校の教師であり、私のスウェーデン語の恩師です。

<スウェーデン選挙結果>

過去8年間、穏健党政権は減税をしたけれど、医療、介護、教育の質が低下したと、批判され、今回、政権を失いました。老人ホームに住む高齢者が年々減っていると穏健党の老人ホーム減らし政策を批判するスウェーデンの新聞記事もみられました。