活動報告

Activities

山井の活動


『訃報』千玄室さん死去、裏千家前家元
102歳、『一碗からのピースフルネスを』
『もう一回、お母さんに会いたいなあ』と、語り合いながら、特攻隊でお茶会。
松下政経塾時代からご指導頂いていた、千玄室大宗匠がお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈り申し上げます。合掌
今から30年以上前ですが、私が入塾した松下政経塾の松下幸之助塾長の唯一の趣味が裏千家の茶道であったため、千玄室大宗匠からも今日庵で何度かご指導頂き、また、政経塾敷地内のお茶室で、私たちは、地元の先生から茶道研修を毎週、受けました。
今年の6月15日には、けいはんなプラザでのお茶会(写真)で、直接、お話をお聞かせ頂き、ご講演もお聞きしました。
特攻隊の一員であり、生き残られた千玄室大宗匠のご講演は、何度もお聞きし、その度に涙しました。
戦時中、特攻隊員の訓練の後に、『千、お茶飲ませてくれ』と、仲間が集まってきて、千大宗匠は、簡単な茶道セットを持ち歩き、割れない竹の茶碗も持ち歩いておられたので、仲間にお抹茶を点てて、小さなお茶会を開き、また、出撃前の別れのお茶会では、特攻隊員の方々は、『もう一回、お母さんに会いたいなあ』と、言いながら、お抹茶を飲み、そして、次々と特攻隊員として、飛び立ち、出撃して行かれた、とのお話をお聞きしました。
『二度とこんな悲惨な戦争をさせてはならない!』との強い思いから、千玄室大宗匠は、世界を回り、数百回、世界でお茶会を開催し、『一碗(わん)からの、ピースフルネス(平和)』を訴えられました。
6月のお茶会の際にも、私に、『お抹茶を飲む前に、少し、お茶碗を手前に回す。これは、自分が一歩、下がる、一歩、引く、譲る、という精神です。この自らが一歩、引く、という精神をみんなが持てば、ケンカにならず、人間関係もうまくいき、戦争も未然に防げます。このことを、世界を回って私は説いています』
『このお茶を勧め合う気持ち、アフターユー、どうぞ、どうぞ。本当の心のおもてなし。大事なことなんです。これを世界中に伝えている』
と、話しておられました。
また、『お抹茶は、健康に良いし、お抹茶を一緒に一服、飲めば、会話がうまれ、人間関係が良くなり、友達になれる、お茶会は、仲間づくりです』
とも、言っておられました。
ちなみに、千玄室大宗匠のご指導を肝に銘じるために、私は国会で、お抹茶を点てる際にも、茶碗の一つは、竹のお茶碗を使っています。
若輩ながら、私も、『一碗からのピースフルネス(平和)を』のご指導を肝に銘じ、これからも、お抹茶を点てて、飲ませて頂きます。


『このお茶を勧め合う気持ち、アフターユー、どうぞ、どうぞ。本当の心のおもてなし。大事なことなんです。これを世界中に伝えてきている』
千玄室大宗匠のご講演をお聴きし、いつも私は涙しました。
貴重なインタビュー映像です。
ご覧下さい。
千玄室大宗匠のご冥福をお祈り申し上げます。
合掌 山井和則拝