活動報告

Activities

山井の活動

出陣式を終え、元気に出発!!

<このまま社会保障の大幅カットで良いのか?>

さて、今回の選挙の争点は何か?争点は社会保障です。自民党は、国土強靭化計画により10年間で、200兆円の公共事業を行う予定です。しかし、財源は一定ですから、公共事業を増やすための財源は社会保障の大幅カットにより、まかなうことになります。コンクリートへの投資を増やすのか?人への投資を増やすのか?が、最大の争点です。

例えば、1月に自民党は5兆円の建設国債を発行して、公共事業を大幅に増やしましたが、今後、その財源をまかなうために、5兆円分、大幅に社会保障をカットすることになります。医療、年金、介護、子育ての予算カットです。小泉改革を上回る社会保障のカットです。当時は、医療崩壊や救急車での患者のたらい回しが深刻化し、後期高齢者医療制度で高齢者は苦しみ、障害者自立支援法で自己負担増になった障害者から怒りの声が起こりました。自殺者も増えました。


支援者の方の手作り“タスキ”

しかし、民主党政権で医療費を大幅に増やし、医療崩壊はかなり減り、医師も8000人増やすことで、医療崩壊に歯止めをかけられたと思います。75才以上の高齢者の診療報酬も引き上げ、ストップされていた人間ドック補助も復活させ、低所得の障害者の自己負担も以前のように無料に戻しました。

自殺者も民主党政権になって5000人も減り、昨年は15年ぶりに3万人を切りました。このように民主党政権では、社会保障や教育、子育て予算を16%増やしたかわり公共事業予算を32%減らしました。

<参議院選挙後に発表される社会保障の大幅カット>

参議院選挙以降に明らかになる社会保障の大幅カットという副作用を語らないのは問題だと思います。安倍総理がイギリスのサミットで国際公約した大胆な財政健全化策、つまり、大幅な社会保障のカットを選挙公約に入れないで、8月に発表するのは、国民からすれば、騙された、それならなぜ、社会保障カットを選挙前に言わなかったのか?と、思うのではないでしょうか?

雨の中、足をとめてくださった皆さんに感謝。

参議院選挙が終われば、社会保障国民会議の提言や、来年度の概算要求の中で、史上最大規模の社会保障のカットが行われます。マスコミも、参議院選挙の争点として社会保障に注目してほしいものです。

私は民主党の厚生労働部門座長、つまり、社会保障政策の責任者であり、与野党の社会保障制度改革協議の民主党の代表の1人です。ですから、安倍政権の社会保障政策を一番理解している政治家の1人だと自負しています。


ゴジラの愛称

“北神けいろう”さん

<解雇しやすい社会にするのは問題>

さらに、もう1つの争点は、雇用です。解雇しやすい制度改正です。参議院選挙が終われば、解雇の金銭解決制度の導入が進みます。不当解雇により、経営者が裁判で負け、労働者に現職復帰の判決が出ても、一定のお金を払えば、労働者をクビに合法的にできる制度です。強烈です。産業競争力会議と規制改革会議で参議院選挙以降に議論し制度化することが決まっています。本当にそんなクビ切り自由の社会にしてよいのか?雇用が不安定になり、消費が増えるはずがありません。景気が回復するはずがありません。


山井事務所前で演説後、

地元の水出し玉露を飲んで頂きました

<ねじれが解消すれば、解雇しやすい雇用改革があっさり実現>

自民党は、衆議院と参議院のねじれの解消を参議院選挙の目標にしています。しかし、ねじれが解消したらどうなるのか、いま述べたような社会保障の大幅カットが、すんなりと実現するのです。消費税は増税し、社会保障は史上最大規模のカット、公共事業は大幅に増やす。本当にそれでよいのでしょうか?そんな政策で景気は本当に回復するのでしょうか?私は無理だと思います。

さらに、すでに成長戦略として発表されている限定正社員(勤務地限定)制度の導入も参議院選挙以降に制度化されます。これは、正社員とは名ばかりで、勤務している工場や営業所がなくなれば、転勤もなく、解雇される正社員です。

今、正社員でいる人を限定正社員に転換し、解雇しやすくする法改正が行われる予定です。とんでもない話ですが、この法改正もねじれがなくなれば、すんなりと成立します。

いま自民党が優勢で、世論も衆議院と参議院のねじれ解消があたかもよいことのように受け止めています。しかし、ねじれが解消されたら、何が実現するのか、強行されるのかを冷静に考えて頂きたいと思います。

私が社会保障の大幅カットに反対する理由は、子育てや老後の不安が高まれば、財布のひもが固くなり、消費はにぶり、景気回復は難しくなるからです。いくら公共事業を増やしても、生活の不安が高まり、肝心の国民の消費が鈍れば、景気回復は無理です。
私も景気回復を最優先課題と考えます。しかし、そのためには、暮らしの安定、社会保障や雇用の安定が必要です。それがあってはじめて、安心して国民は消費をし、高齢者も消費をし、景気も回復するのではないでしょうか。
大幅な公共事業の増加や金融緩和とセットで、社会保障を大幅カットし、解雇しやすい制度改正を進めるのであれば、景気回復は無理だと思います。
参議院選挙で賢明な判断をして頂く一助けになれば幸いです。