2014.10.24
「こんなはずではなかった」と言い訳するのだろうか?
28日(火)に労働者派遣法改正法が審議入りします。
今まで上限3年、または特定26業務に限定されていた派遣を自由化し、すべての業務で派遣労働者を永遠に使えるように改正しようというのが、今回の「労働者派遣法改正法」です。 改正は来年4月施行のため、この法案が成立すれば早速、来年4月から正社員の求人は減り、派遣の求人が増えます。 |
労働者派遣法に、『専門26業務』や『上限3年』という制限があった理由は、派遣は平均3ヶ月間契約で雇用が安定せず、人生設計が立たないからです。
厚労省の派遣法の担当者も「派遣で働く方の話を直接、聞くことはほとんどない」と言っておられました。 今回の派遣法を政府は「正社員を増やし、派遣の待遇改善が目的」と説明しています。しかし、これは虚偽の説明。なぜなら今回の改正は派遣業界の要望によるもので、派遣業界が法改正を切望している。「正社員増と派遣の待遇改善」が目的なら、派遣会社にメリットはなく、改正を業界が要望するはずがありません。 「正社員を増やし、派遣労働者の待遇改善のため」と政府が説明する今回の派遣法改正が、もし成立した場合、何が起こるか?将来的に、派遣がどんどん増え、特に一生、派遣で働かざるを得なくなる労働者が増える。その時、政府は「こんなはずではなかった」と言い訳するのだろうか。 |
派遣法改正に賛成する方々も「派遣のことはよくわからないけど、派遣の規制緩和は景気対策になりそう」と言う。
しかし、そんな生易しい話ではない。 これは日本の若者の人生を左右する深刻な事態です。 |
正社員の女性の育児休業の取得率は40%。しかし派遣・パートの取得率は4%。
つまり出産した派遣の女性は正社員の10分の1しか育児休業がとれない。 更に派遣労働者の結婚率は正社員の半分。 つまり派遣を増やすことは少子化対策にも逆行。 今回の派遣法改正は、『日本の未来』に対してあまりにも無責任です。 |