活動報告

Activities

山井の活動


「AV出演被害防止・救済法案」が、参院内閣委員会において全会一致で可決されました。これまでこの問題に、共に取り組んできた塩村参議院議員、森山衆議院議員と会見を行いました。
明日の参院本会議で「AV出演被害防止・救済法案」が可決、成立する見通しです。


以下、会見の全容です。


塩村あやか参議院議員
先ほど法案が成立いたしました。全会一致ということで、本当によかったなというふうに思っております。今年に入ってから、被害者の支援団体さんの方からですね、「なんとかならないかと。未成年者取消権がなくなる。被害者の方たちを救うことがもうできなくなってしまうんだ」というようなご相談をいただきました。そして質問主意書を作ったところ、本当にもうどうしようもなくなるんだということがわかりまして、これではいけないということで、ネットの方でこの質問主意書も広がりまして、何とかした方がいいんじゃないかという声をたくさんいただきました。その後委員会質問させていただきまして、その後3月末にですね、決算委員会、NHKのテレビ中継入りで岸田総理に直接質問させていただきましたところ、私と問題意識を強く共有するというご答弁をいただきまして、そこから一気に前に進んでいった形になってまいります。
この法案成立までに被害者救済法というところから少し離れたような議論もあって、非常にそのあたりやっぱり苦労したところではあるんですが、法案の中身をしっかりと説明したことによりまして、全会派一致となりまして、本当にほっとしております。これが本当にすぐに施行されますので、今、被害に遭ってしまっている方もですね、相談していただければ契約の解除ができるということになります。それだけ有効な法律でございますので、ぜひ皆さまにはその点を伝えていただきまして、どれだけ効果がある法律なのか、ここをぜひ伝えていただきたいというふうに思っております。今日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。


森山浩行内閣部会長
内閣部会長の森山浩行です。ということで、塩村さんが火をつけていただいたこの問題というのを衆議院の本会議でも質問をし、また与党のプロジェクトチームと一緒になって超党派、自民党から共産党までの超党派で、この3人で参加をしたのですが、実務者協議というものを、連日3時間とかいうような日も非常に多かったです。議論を重ねまして、本当に全条文に赤を入れるような形で与野党本当にしっかり議論をして作り上げたというようなことでございます。なので今回、これが有効であるということを皆さんお伝えをいただいて、ハンコを押すとき、あるいはハンコを押した出演をした、その後でもきちんと相談したら何とかなるんだということをお伝えをいただければというふうに思っています。よろしくお願いします。


山井和則厚労部会長
それで立憲民主党は、泉代表の下、政策提案型と言っておりますけれど、今回のAV出演被害防止救済法案は、政策提言型を越えてですね、まさに政策実現型であるというふうに思います。もちろんこれ、超党派でやってるわけですからね、立憲民主党だけでやったという気は全くありません。
しかし、今日念のため、今、塩村さんがおっしゃったように、この間の経緯ですね、まとめさせていただきましたけれど、もう言うまでもなく、ここに経緯が書いてありますが、塩村さんの質問主意書ですね、質問主意書これも4枚目にありますけれど、質問主意書に対する答弁が3月上旬に返ってきて、このままいくと18歳、19歳の方は、AV出演してももう取り消せなくなるというこの質問主意書ですね、これの答弁が3月上旬に返ってきたと。もっと遡れば2月中旬に伊藤和子弁護士、そしてぱっぷすさんというアダルトビデオの出演被害の相談にのっておられる方々が、塩村議員に陳情されて、それをもとに質問主意書を出したら、4月以降はもう全く救われませんよと。お先真っ暗ですよというのが返ってきて、それを私たちが部会を数回開いて議員立法を作る準備をしてということに対してやるとともに、塩村議員が決算委員会で3月末、岸田総理に「超党派で議員立法必要じゃないですか」って言って、また4月に入ったら、こども家庭庁の審議のときに森山部会長が「こども家庭庁で子ども大切にするって言ってるんだから、これ超党派で議員立法大切じゃないですか」ということによって、岸田総理が自民党にも検討を指示して、最終的には超党派で成立できたということです。
正直言いまして、野党だけの力で議員立法は成立できませんけれど、一つの私はモデルケースとして、野党が問題提起して、総理も巻き込んで、自民党、公明党も動き出して、最後今回みたいに円満に、はっきり言いまして自民党は自民党で私たちがやったというし、公明党は公明党で自分たちがやったというし、維新さんは維新さんで私たちがやったというし、私はそれでいいと思うんです。各党がみんな満足感を持ってですね、いい法律ができたんじゃないかと思います。
それで先ほどの少し話ありましたけど、この法案、大きな誤解があります。これは残念ながらいわゆる本番、AVっていう性行為を撮影するアダルトビデオを合法化するんじゃないかと、これはもう全くのデマです。私たちも国会で否定しておりますし、法制局も否定をしているにもかかわらず、相変わらず反対派の方はおっしゃる。
反対派の方が心配するというのは自由だとおっしゃるかもしれませんが、それによって、残念ながら、本当に合法化されたんだと思ってですね、そういう本番のアダルトビデオへの出演を余儀なくされる被害者が出かねないんですよ。だから単に間違ったこと言ってるじゃ済まないんですね。被害者が増えちゃうわけですから。
だから私たちは声を大にして、そういう問題のある法案どころか、今日申し上げたいのは、これ施行が来週木曜日、23日の予定です。ということは、23日以降に契約をされた方は、2年間無条件で契約が解除できるんです。今は解除できないんですほとんど。来週木曜日23日施行されたらですね、その日以降の契約は2年間無条件です。もう円満な契約であろうが何であろうが、無条件に2年間は契約が解除できて、販売が停止できて、アダルトビデオが回収できるんですね。そういう意味では本当に画期的な被害者の救済の法案ができたと思っております。
1回巧妙に騙されたり、ちょっとこう心の隙に付け込まれて出演したり契約しちゃったりして、後で後悔する方多いんです。実際それで友達や学校に知られて、大学を辞める方、会社をもう辞めざるを得なくなる方、あるいは結婚したいと思ったけれど結婚に支障が出た方、人生が大きく狂うんです。そういう方々をこれは救う、救済になる法案ですので、ぜひともよろしくご報道いただければと思います。以上です。それではもしご質問、ご意見があれば、よろしくお願いいたします。


記者
この法律が今国会でちゃんと成立できたという効果や影響について、どうお考えか。


塩村あやか参議院議員
本当に今回のこの今国会で成立できてなかったら、おそらく次の国会でこれが成立させられるかと、おそらく無理だったというふうに思います。多分いろいろなステークホルダーがいる中で、この短期間といいますか、議論自体はもう長年やってるんですが、この短期間にまとめ上げたというところが、一番の私たちは何て言うんですかね、一番のポイントだというふうに思っておりますので、次の国会できてもおそらく無理だったと発議者一同口を揃えて言っております。それぐらい私たちが心を一つにしてですね、被害者の救済、これ一番に考えて、本当に与野党問わずもう全会一致ですから、もう近年にない取り組みだったと、昨日の発議者間の会議でもですね、「10年自分は議員やってるけど、こんなことって他にあったっけ」というような声も出ているぐらい素晴らしい法案になったし、全会派が一致できたというのは本当に素晴らしかったというふうに言っています。
内容をお伝えしますと、やはり今回非常に効果が高い法律になっています。あらゆる角度で、各党各会派そして日本の頭脳と言われる官僚の方々も一丸となってですね、なるべく穴を作らないようにしようという形で作ってきましたので、今日私が質疑して、皆さんもお分かりになったと思うんですが、ネットにあふれている心配事というのは、ほとんど穴が防げているような状況になっています。現行法を組み合わせたりとか、今回の効果をより高めたりとか、様々な方法でやっておりますので、今回救えない人たちが出てきたら、もちろん次の課題になってくるとは思われるんですが、基本的に全会派が力を合わせて作ったものですので、そうならないようにという方法はとっております。ですので、ぜひ相談をしていただきたいというふうに思っています。
ちょっとネガティブな報道が結構続きましたので、も相談しない方がいいというか、使えない法律なんだとかっていうふうに勘違いされてる方が結構いらっしゃると思われるんですね。ですので、どれだけこの法律が効果的であるのか、相談していただければ何かしら解決法が見つかるかもしれないと、そういう可能性をぜひ皆さんに伝えていただきたいというふうに思っています。


森山浩行内閣部会長
タイミングとしてはね、先ほど申し上げたように、4月から18歳、19歳が民法で大人になるということで、ここに大きな穴が開くぞというこのタイミングであったこと。子ども庁、こども家庭庁、あるいは子ども基本法、この審議があるということで、この部分が重なったというタイミング、これはすごく大きかったと思いますし、だからこそやらなきゃいけないという、まずは国会内議論、そして全体の世論が盛り上がったのだと思います。


山井和則厚労部会長
これ私も国対委員長もやったことありますけど、わかっていただきたいのは、国会ってね、閣法が中心なんです。はっきり言いまして。でもそういう中で、野党が新たに議員立法を提案して、それを3か月で会期末までに成立させるというのはね、これは本当に野党としてはね、ある意味ですごいことなんですよ。閣法は政府ですからね。それでかつ今回の内容は、今ご質問いただきましたけどね、もしこの国会で、明日最終日で成立してなかったら、多くのAV被害の女性は永遠に泣き寝入りなんです。1人ひとりのことはね、言えないんで、今日このAV被害の方の涙なみだのね、手記を10人分載せさせてもらいました。自殺未遂した人とか、たった1回契約してそれがバレて大学辞めることになった、会社辞めざるを得なくなった、結婚断念した、もっともっと深刻なのは、本当は自分は結婚して子どもを産みたかったけれど、もうアダルトビデオが出回ってしまったんで、子ども産むことは断念しましたと。それで残念ながら自殺された方もおられます。
今までは法律がなかったから、泣き寝入りだったんですよ。内閣府も警察も法務省もこの問題はアダルトビデオはまずいなと思ってたけれど手がつけられなかったんです。政府が手がつけなられなかった問題を、野党、与野党、立法府が手を挙げてこの法案を3か月で作り上げた、それによって繰り返しくどいようですけれど、この法案がなかったら、もう来週木曜日以降でも出演する人は永遠に1回出たら永遠にキャンセルできなかったんです。
それで具体的にね、ここにもありますように、もう残念ながら高校3年生、高校3年生のビデオまでね、売られようとしてるわけです。ここにも入れてありますけれど、高校3年生でもね、うまく口車に乗せれば残念ながらね、もうそれは1回契約したら永遠に取り消せないんだから。高校3年生も出る、18歳も出る、19歳も出る、1回契約したら一生取り消せないんですよ。ところが今回法案ができたせいで、無条件で2年間だったら誰でも取り消せるとなったことによって、事実上高校3年生で出る人なんかいないですよね。それは出たらそれはバレたら高校も退学になるわけだし、みんなキャンセルするに決まってるから、そんなトラブルになるんだったらもう高校3年生はAV出演はさせられないよねってことになるわけですよ。
そういう意味では、本当に今回のこの法律によって、地味な法律ですけれど、コロナ禍で増えてるんですよ被害者が。それはコロナで、ここにも書いてありますよいに、一番多い理由はね、学費が払えない、大学、専門学校の入学金が払えないという貧困なんですよ。それで高収入のアルバイトって言って、うまく口車に乗せられて気がついたらアダルトビデオに出演させられて契約を解除できなくなってみんな泣いてるわけなんですね。そういう意味では、来週の木曜日以降は、そういう巧妙に騙されたりして撮影させられたりしても、解除ができるということでね、本当にこれは画期的な法律だと思っております。