2019.4.12
学童保育の職員数を減らす
学童保育の「職員1人体制」を可能にする児童福祉法(地方分権法案)が、いま審議されています。
つまり、政府による「学童保育の職員数を減らしてよい規制緩和」の政策です。
子どもに目が行き届かず、一番、被害を被るのは子どもたちです。
先日も地元・京都で、学童保育の先生方から、『子どもたちの幸せな人生を応援したい!という気持ちで頑張っている。職員数を増やし、質を向上させたい!』という声をお聞きしました。
その先生方がお世話し、指導しておられる多くの子どもたちの笑顔が私のまぶたに浮かびます。
発達障害のお子さん、崩壊家庭のお子さん、病気やアレルギーのお子さん、さまざまな苦労をしているお子さんたち、1人ひとりに愛情を持って、寄り添うには、1人の職員の力では無理です。
多くの職員、児童支援員が必要です。
もちろん学童保育は、自治体が主体ですが、国からの財政支援も欠かせません。
人に投資する、働く人を大切にする国にせねばなりません。
今日の厚労委員会で、『学童保育の充実』と『賃金統計水増し問題』について、根本厚労大臣に質しました。
☆ 学童保育の充実と指導員の処遇改善を厚労大臣に要望 ☆
~ 4/12 厚生労働委員会 質疑要旨 ~
山井
「学童保育の重要性がますます高まっている。なのに、学童保育の職員一人体制が自治体の判断により可能にする法改正を政府は提出している。児童の安全や学童保育の質の確保の観点で逆行するので問題ではないか」
根本厚労大臣
「人材確保が困難との声に対応したもの。質の確保を前提として、地方公共団体で適切に対応して頂けると認識している」
山井
「最低基準は国が担保すべき。自治体のみならず、国も児童の安全や学童保育の質の確保に責任を持つべきだ。逆に、職員の処遇改善をし、職員数を増やし、学童保育の質を向上させるべきではないか」
根本厚労大臣
「指導員や職員の処遇改善や学童保育整備のためのメニューは拡充している。地方公共団体でメニューを活用して、処遇改善や質の確保を推進して頂きたい」
山井
「自治体任せではだめだ。京都南部の自治体では、学童保育にしっかり取り組んでいるが、増える児童に対して、職員の人手不足や指導員の処遇改善は更に必要だ。地方公共団体が、保護者のニーズや指導員の雇用の安定、充実に取り組みやすいよう、政府には予算を確保し、第三者評価などの仕組みを整備すべき」
山井
「統計委員会の西村委員長も、きちんと説明をつけることが大事だが、共通事業所の実質賃金は出せると言っている。速やかに公表すべきではないか」
根本厚労大臣
「検討会で議論している」
山井
「時間稼ぎはやめてほしい。検討会に西村統計委員会委員長を呼んで、しっかり議論してほしい。そうすれば責任ある統計委員会の議論と、厚労省の検討会の議論の矛盾が明らかになる。実質賃金を国民に隠ぺいしてはいけない」
20190412やまのい和則_厚労委資料