2018.9.24
人件費削減政策
『悼む。過労死問題で論陣を張る。森岡孝二さん(関西大学名誉教授)』(毎日新聞)。
過労死問題についての私の師匠であった森岡先生は私に『過労死を無くすには、裁量労働制を規制強化すべき。いま裁量労働制の名のもと、深夜までの長時間労働が合法化され、過労死が急増している』とおっしゃいました。。。。。
しかし、政府は逆に、裁量労働制の拡大、規制緩和を目玉とする『働き方法案』を国会提出。
おまけに『裁量労働制では、労働時間が短くなる』という虚偽データまで、政府は発表。
過労死のご遺族や私たちが大反発し、政府は虚偽データを撤回。
『裁量労働制の拡大』は、働き方法案から削除されました。
政府は『裁量労働制で過労死はゼロ』(2016年度)と発表していましたが、案の定、働き方法案の強行採決の直後に公表された最新2017年度の裁量労働制の過労死は、前年度のゼロから7人に急増しています。
労働災害と認められなかった過労死を含めると昨年度は17人も裁量労働制で過労死が発生。
まさに、森岡先生の言葉『裁量労働制が過労死の原因となっている』が裏付けられました。
しかし、政府は裁量労働制で、過労死が急増していることを知りながら、国民に隠し、逆に、過労死を増やす裁量労働制をもっと拡大する法案を国会提出したのです。
私自身、政府や厚労省は、国民の命を守るために頑張っている、と信じたいです。
しかし、この裁量労働制の拡大については、政府や厚労省は、過労死が増えても、残業代を払わずに済む人件費削減政策を推進しようとしたのです。
政府は2年後に再び、裁量労働制の拡大を含む労働基準法改正法案の国会提出を目指しています。
今年は、森岡先生のお力により、裁量労働制を拡大を阻止できました。
しかし、これから私たちは心の支えであった森岡先生がおられない中で、裁量労働制の拡大阻止、過労死ゼロの戦いをせねばなりません。
国民の命を守るのが政治です。
過労死を増やす政治は、絶対に阻止します。
そのことを天国の森岡先生にお誓い申し上げます。