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予算委員会分科会議事録(第二名神、国道163号、他)

164-衆-予算委員会第八分科会-2号 平成18年03月01日
 ○第二名神の整備について
 ○京都周辺の幹線道路ネットワークの整備について
 ○城陽-八幡間の整備について
 ○国道163号・24号の重複区間の渋滞解消について
 ○国道163号の道路改良について
 ○京阪八幡市駅のバリアフリー整備について
 ○厚生年金施設(ウェルサンピア京都)の売却スケジュール等について
 ○地域雇用機会増大計画の同意について


○山井分科員 民主党の山井和則でございます。
 三十分間、北側国土交通大臣、そして政府参考人の皆様方に御質問をさせていただきます。どうかよろしくお願いを申し上げます。
 まず最初に、第二名神を初めとする全国の高速道路に関して、国幹会議を踏まえた今後の整備についてお伺いを申し上げます。

 国幹会議を経て、各会社の整備すべき路線が指定をされました。第二名神は近畿にとって重要な路線であるのみならず、第二東名と一体となり新たな国土軸を形成する重要な道路であると考えております。そうした中、西日本、中日本株式会社が整備する路線に第二名神が指定されたことは喜ばしいことであります。亀山から大津、城陽から八幡、高槻から神戸などの整備は促進されることと期待します。
 しかしながら、私の地元であります抜本的見直し区間に関しましては、主要な周辺ネットワークの供用後の交通状況等を見て改めて事業の着工について判断されるとされました。地元、京都南部では、自治体が既に第二名神を前提とした都市計画を策定しており、関西学研都市や工業団地のさらなる発展、山砂利採取跡地の整備、中部圏と直結する幹線道路などという意味でも、全線整備を期待する声が大きいのが現状でございます。このような地元の期待、状況等をよく見つつ判断していただきたいと申し上げます。
 そこで、第二名神を初めとする高速道路の整備について、今後の手続と整備方針をお伺い申し上げます。
    〔主査退席、三原主査代理着席〕

○北側国務大臣 先般の国幹会議で、新たな直轄区間も含めまして新直轄区間八百二十二キロ、これを確定いたしました。そして、高速道路株式会社が整備を行います区間一千百五十三キロ、これも確定をさせていただいたところでございます。
 これから、各会社と、それから独法の日本高速道路保有・債務返済機構との間で建設と管理に関する協定を三月末を目途に締結するというふうな段階に来ているところでございまして、その後、この四月から、その協定締結後、本格的に民営化会社として高速道路整備が始まるというふうに認識をしているところでございます。
 今後とも、新直轄方式とそれから民営化会社による高速道路整備、これを適切に組み合わせをさせていただきまして、必要な高速道路整備をしっかりと行っていきたいと思っております。
 御指摘のございました第二名神につきましては、委員も地元中の地元でございまして、大変御心配をおかけしているところでございますが、先ほどおっしゃっていただきましたように、主要な周辺ネットワーク、これは、第二名神の大津までの間と、これがもう近々、数年後にできます。それから第二京阪ですね、この二つの供用開始後の交通状況等を見て判断するということでございますが、本当に、地元の京都、大阪を初め、地元の方々の大変な熱意というのはしっかりと受けとめておりますので、ぜひこれが進捗できるように、前に進めさせていただきたい、また、委員の御協力を賜りたいと考えているところでございます。

○山井分科員 ぜひとも、この地元の期待を受けとめて、早期に着工の判断がなされることを期待しております。京都南部にとりましては、地元自治体も、すべてこれを前提としたまちづくりをしているわけですから、ぜひとも、その期待を受けとめていただきたいと思っております。
 次に、谷口道路局長さんにお伺いをいたします。
 それに関連して、京都周辺の幹線道路ネットワークの整備方針についてお伺いします。
 会社と機構の新協定に向けて協議を行っていくという答弁を今いただきましたが、京都周辺においては、第二名神を初めとして、第二京阪、京奈和自動車道、阪神高速道路など、幹線道路網の整備が求められます。関西復権の起爆剤である関西学研都市の発展という意味においても、それらの幹線道路ネットワークの整備方針は非常に重要であります。今後の整備方針をお伺いいたします。

○谷口政府参考人 お答えいたします。
 京都は、言うまでもなく、長い期間我が国の都であったわけでございます。そうしたことで、歴史、文化にすぐれておりますし、高い集積がある地域だと思っております。特に京都の南の方につきましては、今委員の御指摘のございましたような幹線道路ネットワークの状況が著しいということでございまして、特に重要な地域だという認識を持っております。
 ただ、ネットワークとしての計画はあるわけでございますが、整備状況はまだこれからにかかっているということではないかと思っております。そうした意味で、きちっとしたネットワークを早くつなげていくということが重要かと思っておりまして、京都の周辺はもちろんでございますが、京都周辺地域と域外のネットワーク構築ということが大きな課題になっております。
 具体的に二つだけ例示を申し上げますと、一つは第二京阪道路でございます。
 京都の南から枚方まで供用できておりますが、京都という大きな都市と大阪というようなものを連携していくということが重要でございますので、これを、国直轄事業、また、西の会社の有料道路事業としての合併事業ということになるわけでございますが、枚方から門真市までの間の整備促進を図りたいと思っておる次第でございます。先ほど大臣の答弁にもございましたように、第二名神等の今後の展開にもかかわるというようなことでございます。
 また、もう一つは京都高速道路ということでございまして、京都市内と山科地域を結ぶ新十条通及び京都市内と京都南部を結ぶ油小路線や洛南道の整備を引き続き推進していく必要があるかと思っております。
 これらに加えまして、学研都市連絡道路等の整備を推進するなど、関係する幹線道路網の早期整備に向けて取り組ませていただきたいと考えておる次第でございます。

○山井分科員 ぜひとも、まさにおっしゃってくださいましたように、京都は伝統の都でありまして、またその中でも京都南部、関西学研都市を初めとして、これからまさに研究あるいは産業の大きな核となっていくというふうに期待されておりますので、整備促進をお願い申し上げたいと思います。
 そして、今の答弁にも関連するんですが、三つ目の質問は城陽―八幡間についてであります。第二京阪の枚方以南、京奈和自動車道、そして京都高速の整備が進められると、それと接続している第二名神の城陽―八幡の四キロの整備が必要になります。
 資料をちょっとお配りしておりますが、このパネルのピンクの地域になります。第二京阪、京奈和、京都高速、そしてこの間の八幡―城陽、たった四キロなんですが、この区間は既に施行命令が出ており、建設決定済み未着工区間と言えると思います。ここがつながれば、京都市と関西学研都市が結ばれ、国道二十四号線の渋滞緩和にも役立ちます。地元は首を長くして着工を待っております。今後の整備方針についてお伺い申し上げます。

○谷口政府参考人 お答えいたします。
 第二名神高速道路、いわゆる第二名神高速道路と言った方がいいかもわかりませんが、名古屋市と神戸市を起終点とする全体延長百七十四キロメートルという高速自動車国道でございます。第二東名と一体となって、三大都市圏を相互に結び、人の交流、物流を支える大動脈ということで、新しい世紀の国土の軸となる重要な路線という認識を持っておるわけでございます。
 今御質問のございました城陽―八幡間でございますが、二つの抜本見直し区間に挟まれている区間ということになるわけでございますが、抜本見直し区間の扱いにつきましては、先ほど大臣が御答弁されたとおりでございます。
 城陽ジャンクションから八幡ジャンクション間四キロメートルということにつきましては、これも西日本会社が受け持つという区間になったわけでございますが、用地買収に向けた地元設計協議を行うための準備として、現在、測量及び土質調査を実施中ということでございます。また、八幡ジャンクション付近では、一部用地買収も行っているということを聞いております。
 当該区間につきましては、引き続き地元の御理解と御協力をいただきながら用地買収を促進し、第二京阪道路、京奈和自動車道と接続して初めて自動車専用道路ネットワークが完成する、つながるということでございますので、事業の促進を会社の方にお願いして、我々の方もできるだけサポートしていきたいと考えておる次第でございます。

○山井分科員 今御答弁いただきましたように、やはり道路というのはつながるとますます波及効果、そういう効果が大きくなってまいりますので、京奈和自動車道、第二京阪、京都高速、そういうものを結ぶ上でも、この城陽―八幡の、たった四キロの区間でございます、着工を目指して、どうか早急によろしくお願い申し上げます。
 それでは次に、もっとローカルな話になって恐縮ですが、京都南部にございます国道百六十三号線と国道二十四号線の重複区間の渋滞解消のためのバイパス整備についてお伺いを申し上げます。
 ローカルな話なのでわかりにくいと思いまして、少し地図を持ってまいりましたが、これが京都から奈良に走っております国道二十四号線、そしてこれが百六十三号線であります。珍しい地域でありまして、この国道二十四号線と百六十三号線が重複しているわけなんですね。この間の渋滞が非常に激しく、一日二万台以上の車が走っております。
 つきましては、この緑の点線で示しました山城町の上狛交差点から木津町の大谷交差点までの都市計画道路、天神山線、東中央線及び木津川架橋について、一般国道百六十三号線のバイパスと位置づけて整備してほしいというのが地元からの要望でございます。
 この件について、現在の状況と今後の見通しはいかがでしょうか。

○谷口政府参考人 お答えいたします。
 国道百六十三号と国道二十四号は、今委員御指摘のとおり、京都府山城町上狛四丁町交差点から木津町大谷交差点間約一・八キロメートルにわたりまして重複区間となっておる次第でございます。
 この重複区間は、二車線にもかかわらず、重複しているというゆえでございますが、今お話しいただきましたように、約二万二千台の交通が集中しておるということで、主要な交差点で交通渋滞が発生するなど、幹線道路としての機能が低下しているという認識を持っております。
 このため、国土交通省では、緊急的な対策として、主要交差点の改良事業などに取り組んでおりまして、具体的には右左折レーンの延伸とか、そういうようなことを主体にして交差点改良をしていこうということで、用地買収の段階が多いわけでございますが、関係機関と協議を進めさせていただいているところもございます。そういうことで、当面はこうした渋滞緩和というようなことになるわけでございます。
 一方、抜本的な対策として、今御指摘いただきましたバイパス整備でございますが、その周辺では土地区画整理事業が実施されているということでございまして、そうした土地区画整理事業内を通過する天神山線や東中央線が都市計画道路として計画決定されているということでございます。この区画整理事業につきましては、十八年度より当該道路に関する造成が開始されると聞いておりまして、今後は、区画整理事業の進捗を勘案しつつ、関係機関と調整を図りながら整備主体の検討を進めさせていただきたいと考えておる次第でございます。

○山井分科員 ぜひともこの百六十三号線のバイパスという位置づけで整備を急いでいただきたいというふうに思っております。
 次に、この百六十三号線の京都南部、精華町から南山城村、この部分について質問を続けさせていただきたいと思います。(地図を示す)
 この木津町より東の部分は京都府の管轄になっているわけですけれども、この赤い色が百六十三号線、そしてこの緑色が名神高速、そしてこの黄色い道路が名阪国道であります。この間に位置しておりまして、ちょうど無料の一般道路ということもありまして、非常に渋滞が激しいわけであります。
 それで、交通量の三〇%にまで広域的な都市間交通、運輸、流通の大型車がどんどん走っている。にもかかわらず、非常に道路の幅は狭くて、そしてまた、木津川に沿って蛇行しているということで非常に危険な箇所も多いわけです。朝夕は慢性的な渋滞となっておりまして、名阪国道が雪などでとまったときには大渋滞になってしまう、そういう非常にもろい道路となっております。
 そして、ここに関しては、同時にこの近所の方々にとっての生活道路でもありまして、通勤、通学の方もここを歩いているというケースがある、自転車で走ったりもしている。それで、何と二〇〇四年には年間七件もの死亡事故がこの地域だけで起こってしまっているという痛ましい状況になっております。
 このため、加茂町、和束町、笠置町、南山城村という地元自治体からも、バイパスの建設、歩道の設置、道路の拡幅などの要望が出てきているわけであります。写真は手配りをさせてもらっておりますが、どういう道路で、狭くてトラックがたくさん走っているかということもここに出ております。これを見ていただければと思いますが、朝夕渋滞をしたり、本当に大きなトラックが走って、その横を歩行者が歩いたりしているという現状があるわけであります。
 この区間は京都府の管理になっており、京都府も予算を投じて整備を急いでいるわけですが、ぜひともこういう重要な道路であり、また事故も非常に多発しているということで、国としても御支援、バックアップをお願いしたいと思います。この区間の整備状況と今後の見通しをお聞かせください。

○谷口政府参考人 お答えいたします。
 一般国道百六十三号は、大阪市を起点として三重県の津市に至る延長約百九キロメートルの国道であります。そのうち、京都府域を約三十キロが通過しているということでございまして、山城町から南山城村間の約二十三キロメートルについて京都府が管理をしているということでございます。
 先ほど委員の方から図面を提示していただきましたが、名神高速道路と名阪道路の中間にあるということで、津に至る産業的な役割が非常に高まってきているというような認識を持っております。交通量は一万一千から一万七千台というような利用のされ方でございますが、大型車混入率が最大で約三五%というようなことで、高いというような区間が多いということでございます。
 また、今お示しいただきましたが、この区間には、急峻な山と河川に挟まれた地域を通過している区間が多いということで、十分な道路幅員が確保されていない箇所、また線形不良箇所があり、事故につきましては、平成十一年から十六年の六年間に死亡事故が十三件発生しているというぐあいになっております。
 その対策として、加茂町井平尾から同町銭司間において平成十四年度より京都府が井平尾特改として、また延長〇・九キロメートルのバイパス整備事業というものに着手しておりまして、今年度は用地買収及び工事を行うということを聞いております。また、大型車が多いということでございますので、交通安全対策として、笠置町及び南山城村地区のそれぞれ延長一・一キロメートルというぐあいに聞いておりますが、歩道整備を推進されるというぐあいに聞いております。
 国土交通省といたしましては、今後とも、京都府、非常に厳しい財政状況というぐあいに聞いておりますが、京都府からの要望を踏まえ、必要な支援を行ってまいる所存でございます。

○山井分科員 京都府も非常に頑張っているわけですが、国からの支援もどうかよろしくお願いをいたします。
 それでは次に、竹歳総合政策局長さんにバリアフリーに関してお伺いを申し上げます。
 これは三年前にもこの委員会で取り上げさせてもらったことがあるんですが、私の地元に京阪八幡市駅というのがありまして、この写真にありますように、非常に階段が多くて、エスカレーターとエレベーターがないわけであります。このことと、この国会において、交通バリアフリー法とハートビル法を総合した面的な新しい法案が出ると聞いております。この京阪八幡市駅は、一日に一万人以上の方が利用されまして、交通バリアフリー法の対象の駅にもなっているわけですが、財政的な困難ということで、なかなか先には進まないわけですね。
 そんな中で、今回出てくる交通バリアフリー法とハートビル法を総合した面的なバリアフリーの整備を進める新しい法案について、今後、市町村財政が厳しい中、障害者も住みやすいまちづくりのために、このような、八幡市駅のようなバリアフリーが必要な駅の整備も含めて、計画的なバリアフリー整備に対して、この新しい法律を通じてさらなる国の支援が必要と考えますが、いかがでしょうか。

○竹歳政府参考人 お答えいたします。
 今御指摘ございましたように、今国会に交通バリアフリー法とハートビル法を統合拡充した法案を昨日提出させていただきました。本法律案では、従来は駅中心のバリアフリーでしたけれども、駅以外のところでもバリアフリーを進めようというようなこと、それから、基本構想をつくるときに市民の皆様方からいろいろな御提案もいただけるような、新しい仕組みも考えているところでございます。
 今御質問のございました市町村を支援するためのいろいろな財政措置でございますが、従来からいろいろな措置がございましたが、今回の法案を提出するに際しまして、予算措置、税制、政策金融等々、手厚い措置を講じて全国のバリアフリー化を進めてまいりたいと考えております。

○山井分科員 非常に財政が厳しい折でして、高齢社会も進んでいって、このままの駅では非常に困るという声が強いわけですけれども、なかなか遅々として進まないという現状がありますので、国からの財政支援、バックアップをどうかよろしくお願いを申し上げます。
 それでは次、厚生労働省青柳運営部長さんにお伺いを申し上げます。
 これは、昨年の国会でも取り上げましたが、時間の都合もありまして、四点まとめて、私の地元にあります京田辺市のウェルサンピア京都について要望を兼ねた質問をいたします。
 まず第一点、今後の売却スケジュールはどうなるでしょうか。
 次に、昨年の厚生労働委員会の質疑においても、当時の尾辻厚生労働大臣が、この売却に関しては、後は野となれ山となれとは思っていない、ぜひ今までの機能が引き継がれるような形で売却できれば一番うれしいという答弁をされています。
 このウェルサンピア京都は、同様の二百六十一施設のうち三番目の黒字を上げている優良な施設であり、関西学研都市のエリア内で、当時、京都府と京田辺市が誘致をし、道路や下水道整備も自治体が整備したわけであります。さらに、この施設は人口六万人の京田辺市で唯一の宿泊施設で、例えば、ここがなくなれば、京田辺市の新年の賀詞交歓会をする場所もなくなってしまう。ほかの民間の宿泊施設がないということであります。こういう状況にかんがみて、ぜひ現状機能の維持をお願い申し上げます。
 そして、地元自治体が取得を希望する場合には何らかの優遇をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 三つ目に、日本で三番目の黒字を上げるために、従業員の方々は多くの努力をされてきました。そして、その中で、売却に際して、できる限り従業員の方々が引き続き勤務ができるように要望申し上げます。
 最後に、民間が取得を希望される場合には、ぜひしっかりと精査をしていただきたい。どういうことかといいますと、例えば、買い取ったがうまくいかないからと、二、三年で施設を解体したり、他の用途に転用するというような企業が取得することがないように指導していただきたいと思います。
 以上、多いですが、一括して答弁をよろしくお願い申し上げます。

○青柳政府参考人 ウェルサンピア京都につきましてお尋ねがございましたので、まとめてお答えをさせていただきます。
 まず、お尋ねのございましたウェルサンピア京都については、御承知のように、昨年の十月に国から独立行政法人の年金・健康保険福祉施設整理機構に現物出資をしたところでございまして、今後、平成二十二年の九月までの間に、機構が民間へ譲渡等を進めるということが決まっております。
 現在、機構におきましては、既に運営停止をしました施設等について売却を進めるということをしておりますが、運営中の施設につきましては、個々の施設の事業価値あるいは不動産価値、こういったものをきちんと調査を行っている段階でございまして、今後その結果を踏まえて、平成十八年度以降の譲渡の方針を策定する予定というふうに承知しております。このウェルサンピア京都もその中に含まれるというふうに御理解をいただきたいと存じます。
 二点目のお尋ねでございます。
 この機構におきましては、ただいま申し上げたように、二十二年の九月までの間に民間に譲渡するということになっているわけでございますが、その場合には、私ども、いわばノルマといたしまして、年金資金への損失の最小化を図るということをきつく申し渡されておるわけでございまして、その観点からは、この譲渡に当たりましては、原則一般競争入札によるということがルールになっていることは、議員も御承知のとおりでございます。
 したがいまして、お尋ねにありました、例えば地元の自治体への優先譲渡といったような形で、あらかじめ譲渡先について制限を設けるということは、残念ながらできません。しかし、地元自治体と事前によく相談をいたしまして、その結果を買い受け者に地元自治体の意向としてきちんとお伝えをするということによりまして、結果として地元の意向が反映されるようなことも期待してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
 それから三つ目のお尋ねが、従業員の方の雇用の保持ということについてのお尋ねでございました。
 このウェルサンピア京都の職員の方については、運営を委託している公益法人の職員という身分でございますので、職員の雇用問題につきましては、一義的には雇い主である委託先の法人が責任を持って対処していただくものというふうに考えております。私ども、それから独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構におきましては、委託先の法人が行います再就職援助等に対しましても、国と独立行政法人で協力をいたしまして、例えば、施設購入者への雇用の依頼でありますとか、関連団体におきます求人情報の提供の依頼でありますとか、地方自治体や地域の経済団体等への再就職支援の依頼、こういったものを通知等によりまして、あるいは個々の事例が生じましたときによく関係機関で協議をするということのフレームワークをつくらせていただきましたので、これに基づきまして職員の雇用問題に十分配慮してまいりたいと考えております。
 最後に、四点目、まず継続して経営ができるようにきちんと譲渡してもらいたい、そして譲渡後の転売等についても不安があるというお尋ねであったかと承知をしております。
 現在、機構がこの譲渡を行うに当たりましては、施設を単に不動産として売却するのではなく、施設の事業価値にも着目をして売却をすることがより高い価値につながるということが期待されるような場合には、事業を廃止せずに、いわば生きたままこれを売却するということを一つの基本的な考え方としております。したがいまして、このような場合にありましては、結果として施設の事業継続は図られるという形になるわけでございます。
 そしてまた、譲渡後の施設の転売については、これは基本的には買い受け者の判断によるということによらざるを得ません。私どもの基本的な方針に基づきます整理機構の業務方法書の中では、この点について、例えば公序良俗に反するような使用等の禁止、そしてそういった使用に該当するようなものについての転売、転貸等の禁止がうたわれているわけでございますので、私どもとしては、本来の目的に沿った事業継続が可能な形で売却されることが最も施設にとっては望ましい姿ではないかと現時点では考えております。
 以上でございます。

○山井分科員 これがウェルサンピア京都の写真でありますが、地域の方々や従業員の方々にとっても、非常に繁盛している、お客さんもたくさん来てくれる、利用のお客さんもよく回転している、そんな中でなぜ売却されるのかという声があるんですけれども、それは、今回売却するということはいいわけですけれども、問題は、機能が維持されるように、やはり京田辺市にとって、また学研都市にとってかけがえないまちづくりの中心なわけですから、ぜひともその機能が維持されるように御努力をいただきたいと思います。
 最後の質問になります。
 これは昨年四月にも要望した件でありますが、京都南部の雇用機会増大促進地域の指定の延長についてお伺い申し上げます。
 宇治、城陽、久御山、宇治田原の四市町の地域指定はこの三月末、平成十八年三月末に終了する予定であります。現在、経済状況は全国的には好転していると言われておりますが、私の地元である京都南部の地域経済は好転しておらず、多数の求職者に対して相当程度雇用機会が不足しているという厳しい状況が続いております。
 ついては、近々京都府から申請が上がってくるかと思いますが、ぜひ四月以降の地域指定の延長に厚生労働省として同意をしていただきたい。いかがでしょうか。

○高橋政府参考人 お尋ねの宇治市等を含みます地域におきます雇用開発計画、地域雇用機会増大計画でございますが、御指摘のとおり、本年三月で終了するというものでございますが、京都府におきましてはこの計画を更新したい、こういう御意向であるというふうに承知をいたしております。
 今後、京都府知事から厚生労働大臣に対しまして、正式にその計画への同意を求める協議というものが出ることになろうかと思います。その場合には、厚生労働大臣の諮問機関でございます労働政策審議会での御意見も伺いながら、同意の可否を判断していくということになろうかと思います。前広にいろいろ御相談はいただいておるわけでございまして、現時点におきまして、同意につきまして特段支障となるような御事情というものはないのではないかというふうにも理解をいたしておりますが、いずれにしましても、正式な協議をいただきましたら判断をしていきたいというふうに思っております。
 以上でございます。

○山井分科員 質問時間が終わりましたので、終わらせていただきます。ありがとうございました。

Posted at 2006年03月01日 12:00 | TrackBack
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Comments

初めて拝読いたしました。

地元住民として、高速道路や渋滞解消が実現されればうれしい限りです。ただ、疑問に思う点もありますので、質問させてください。

新党首の小沢氏は、「高速道路改革にしても結局全部つくることになった」と自民党を批判しています。その一方で、民主党議員が地元の高速道路建設を求めていく姿勢は矛盾しないのでしょうか。

高速道路がないと地元住民が生活できないのであればともかくとして、「第二名神建設」と「国道24号線の渋滞解消」のどちらを望んでいるかといえば、後者を望む人が多いのではないかと思います。
「高速道路建設は渋滞解消にも役立つ」と述べておられますが、日常的な通勤ラッシュ時の渋滞解消への効果は非常に限定的だと思います。

もし地元住民の利便性を考えていただけるなら、高速道路建設に代えてでも「国道24号線の渋滞解消」を先に主張していただきたいと考えます。その方が自民党との違いも理解しやすいです。

Posted by: 木村 at 2006年04月11日 19:22

福祉分野に強い山井議員からこのような道路問題について地元住民を勇気づけていただけるご質問をしていただき感無量です。本当に有り難うございます。

お隣の三重県、滋賀県ではバイパス建設も随所で進み渋滞緩和に大いに役立っていますが、京都府側の道路分野の遅れは余りにもひどすぎる。

大渋滞の24号山城町棚倉方面から163号へのバイパス開通ならびに163号山城町上狛の郷土資料館方面から24号市坂、奈良方面にぬけるバイパス建設、および幅員狭く大型車同士の離合困難な箇所がある163号加茂〜笠置間のバイパス建設などは地元住民多年の願いでもあります。

南山城村から京都市中心部まで所用時間2.5時間以上です。なんとかして下さい。まだまだ地方の道路整備はまったく不十分であり、特に京都南部は人口急増地ながら道路整備が全く追いついていないのが現状です。

このまま放置しておくと交通事故の死者も減らず、渋滞における経済損失もはかりしれない。京都南部の最大の弱点は道路整備の遅れに尽きる。

Posted by: 相楽郡東部住民 at 2006年05月13日 17:09
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