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「障害者自立支援法案」に対する民主党の対応について

障害者自立支援法への対応について、民主党として経緯と今後の方針を説明する文書が発表されたので、アップします。
MS-Word形式(37KB)
pdf形式(27KB)

以下に、本文をテキスト化したものを掲載します。

「障害者自立支援法案」に対する民主党の対応について

 民主党が、障害者自立支援法案に関する与党との修正協議を継続することを断念したことに対し、全国から数多くの声が寄せられました。一部に若干の誤解も含まれておりますので、改めてこの間の経緯と今後の方針をご説明致します。

昨年10月に厚生労働省より「今後の障害保健福祉施策について(改革のグランドデザイン案)」が発表されて以来、党の障害者政策WTや厚生労働部門会議、議員団との懇談会などを通じて、障害者の皆様とは繰り返し意見交換・情報交換を行って参りました。この間のご協力に対しまして、改めて心より感謝を申し上げます。こうした皆様方との意見交換に加え、衆議院厚生労働委員会で行われた参考人質疑での障害者団体の意見を踏まえ、民主党は6月9日に「障害者自立支援法案」の骨格部分を含む9項目の修正要求を、与党に対して行いました。その内容は【別紙1】の通りでありますが、民主党としては何より同法案によって障害者の負担が過重となり、実質的なサービス抑制が生じないこと、少なくとも支援費制度を含む現行サービス水準の低下を招かないことを最重点として、与党との協議に臨むことと致しました。

これに対する与党回答は【別紙2】の通りであります。同法案の審議開始より既に2ヶ月を経過して法案の問題点も明らかになり、与党内からも「修正が必要」との意見がある法案にもかかわらず、実質的な「ゼロ回答」です。障害者等の実質的な負担軽減に係わる部分については、「修正には応じられない」「法案修正の必要はない」「法案修正にはなじまない」と明確な拒否を、与党は通告してきました。民主党としては、この与党回答を受けて、協議を継続する意味は乏しいと考え、6月22日をもって与党との協議を打ち切る決断を致しました。
一方で、民主党は与党との協議と並行して、厚生労働省とも協議を行っていました。同法案は抽象的な規定が多く、政省令(国会の議決を必要とせず、政府内で決めることのできる細目)が実質的に障害者の皆さんの生活を左右しかねないため、この政省令の内容について確認し、またできる限り負担が軽減できるように、行ってきたものです。民主党としては、法案修正を与党が拒否する以上、法案の修正は断念するとしても、この政省令の確認、方向性の改善については党を挙げて取り組んでいくことを決定しました。

ところが、民主党のこの決定を受けて、翌日、自民党・公明党(=与党)の衆院厚生労働委員会理事が揃って会見を行い、声明を発表しました。その内容は極めて異例なものであり、民主党が修正協議を断念したことについて、「まことに遺憾である」「修正協議打ち切りの決定を即刻撤回し、与党との協議を継続すべきである」としています。これは明らかに責任転嫁です。与党は、政府と一体となって万全の法案を国会に提出すべきであり、法案に問題があるなら、提出前に修正すべきは当然です。それにもかかわらず、与党が修正協議を求めるということは、自ら法案の欠陥を認めたも同然です。これを野党の責任というのは、滑稽でさえあります。百歩譲って、仮に修正協議を再開するとしても、まずは与党が欠陥法案を提出したことを関係者に陳謝し、その上で与党が考える修正案を示した上で、民主党に対して協議再開を求めることが筋だと考えます。ゼロ回答のままで「修正協議を再開せよ」というのでは、再開できるはずがありません。

加えて、厚生労働省は修正協議断念を受けて、民主党と厚生労働省の間の政省令に関する協議の打ち切りを通告してきました。国会の場において、法案の不透明な部分を確認することは当然であり、その前段階において「より障害者の立場に立った内容とすべきではないか」と国民の声を反映させることは、国民の代表としての国会議員の責務であります。厚労省は、この国会議員の責務さえも拒否し、障害者の皆さんの生活を実質的に左右する政省令を、独善的に決めていくと宣言したのです。

民主党は、障害者の方々のご協力を得て、昨秋より数え切れないほどの意見交換を行って参りました。この経緯を通じて、まず何より本法案に関する議論が余りにも不十分であることを痛感しています。その上で、本法案には、所得保障もなしに定率負担を導入すること、現行の障害者福祉サービスの水準低下に繋がりかねないことなど、極めて重大な問題があります。民主党の修正要求にゼロ回答を突きつけることによって、この問題を放置しようとする与党の姿勢には、強い憤りを感じています。

 国会における「障害者自立支援法案」の審議は、まだ行われる見通しです。民主党としては、与党自らが認める欠陥法案ですので、十分な慎重審議を求めていくと共に、その中で政省令の具体化、内容の改善について全力で取り組んで参ります。
 その上で、次期総選挙では政権を獲得し、国際的に見て低い障害者福祉水準の見直し、谷間のない総合的障害者福祉制度の確立に取り組んで参ります。引き続いてのご支援・ご協力を、是非ともお願い申し上げます。

Posted at 2005年06月29日 17:52 | TrackBack
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Comments

民主党を応援する者です。
残念ながら、障害者自立支援法が衆議院を通過する予定ですね。
次の選挙では、障害者自立支援法撤廃をマニフェストに盛り込んでください。そして、前面に押し出して下さい。

Posted by: 山岡ゆみ at 2005年07月05日 18:19
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