最近の私の読書について。
スイスの思想家であるカール・ヒルティーの「幸福論 (第1部) (第2部) (第3部)」 「眠られぬ夜のために (第1部) (第2部)」(共に岩波文庫)を最近読んでいます。
キリスト教の影響の強い本ですが、非常に素晴らしい本です。
私は別にキリスト教の信者ではありませんが、キリスト教関係の本は好きです。
また、昨夜は、「マザー・テレサ 愛と祈りのことば」(PHP文庫、マザーテレサ著、渡辺和子訳)を読みました。マザー・テレサの本は私は何冊も読んでいますが、この本も二度目です。
「政治家は謙虚にひざまずく時間をもっともっと、ふやさないといけません。そうしたら、きっと彼らはより良い政治家になると、私は信じています」。
この言葉はジーンと来ました。
書き出せばキリがありませんが、もう1つだけ。
あるとき、日本でのマザー・テレサの講演で感動した日本の学生さんたちが、「カルカッタのマザー・テレサの施設に行ってボランティアをしたい」とマザー・テレサに申し出たそうです。
マザーは学生さんたちに感謝したのち、次のように言ったそうです。
「わざわざカルカッタまで来なくとも、あなたがたの”周辺のカルカッタ”で働く人になってください」
これは、カルカッタに来なくても、あなたの周辺に、日本にも飢えに苦しむ人々、愛に飢えた人々、仕事に疲れ果て、あるいは、尊厳を失って生きている『愛を必要とする人々』がいるでしょう。
という意味です。
ちなみに、私は28歳の時に1週間カルカッタのマザーテレサの施設でお手伝いをしたことがあります。
私の尊敬する人物は、マザー・テレサとマーティン・ルサー・キング牧師。
二人ともノーベル平和賞を受賞しました。
キング牧師は、アメリカの公民権運動、黒人差別撤廃運動に人生を賭けた偉人です。
マザーは、ご存知、苦しむ方のために人生を捧げた人です。
二人には足元にも及びませんが、私の師です。
私の宿舎の部屋には、キング牧師の写真が飾ってあります。10年前にキング牧師の博物館(アメリカ・アトランタ)に行って買ったものです。
宗教と政治はかけ離れたものです。
しかし、私の尊敬する
「リー・カンユー」シンガポール元首相(「シンガポール復興の祖」と呼ばれる)は、「Politician must be priest.」(政治家は、宗教者でなければならない)と言いました。また、「政治は祈りだ」とも言いました。
日本において私が尊敬する方は、鍵山秀三郎さんです。イエローハット社長で、「掃除」の大切さを訴えておられます。
松下政経塾でトイレ掃除のご指導を頂いて以来、今日までご指導を頂いておりますが、最近出版された「一日一話」(PHP出版、鍵山秀三郎著)は素晴らしい本です。
書き出すとキリがありませんが、毎日バタバタしているのですが、夜中に本はよく読んでいます。私は本が大好きです。食事と同じくらい、本なしでは私は生きれません。睡眠時間を減らさないように、しかし、自己研鑽のために。
年金改革の混乱など、泥沼の毎日なので、夜になると「こんなことでいいのか?」「もっと世の中の役に立たねばならない」と、本を読みながら、自己反省をしています。
皆さんは、今回の首相訪問をどう評価されますか?
いろんなご意見があると思いますが、私は「大失敗」だと思います。
5人の家族が帰国されたことは、確かに素晴らしいことです。
5人が帰ってきたから、それなりに評価してもいいではないか、という意見もあるかもしれません。
しかし、私は以前、1年8ヶ月前の9月17日の平壌宣言の際のメールマガジンに書きましたが、この拉致の問題には怒りを抑えることができません。
その1つの理由は、以前、横田めぐみさんのご両親に直接お目にかかって、
「この25年間、来る日も来る日もめぐみの帰りを待っている。
一日も早くめぐみに会いたい。めぐみは死んでいません」
という切なる話を聞いたからかもしれません。
今回の最大の問題点は、死亡・不明と通知されている安否不明者10名の再調査結果が得られなかったことです。
家族会の怒りもそこにあります。
「白紙にして、再調査する」と北朝鮮が約束したそうですが、期限も切らない調査は残念ながら、いつ回答が来るのか全くわかりません。
「早急に再調査の結果が回答があるだろう」という楽観的な見方もあるようですが、2002年9月17日のいい加減な死亡・不明報告書について150項目の質問書を1年8ヶ月前に北朝鮮に提示したにもかかわらず、まったく今日まで回答がないという状況において、北朝鮮が今回こそは、早急に回答するとは思えないのです。
外交は非情なものですから、取引でないと再調査結果を北朝鮮は明らかにしないのではないでしょうか。
そのカードが、改正外為法や特定船舶入港禁止法などの経済制裁であったわけです。
しかし、小泉首相は、今回の訪問で、「経済制裁を行わない」とカードを切ってしまったのです。
家族会の方々が激怒される理由がここにあります。
過去の経緯から言って、残念ながら、経済制裁というカードがないと、北朝鮮は拉致問題の解決に動かないのではないでしょうか。
唯一の特定失踪者や安否不明者などの発見のための交渉材料が、経済制裁のカードであったわけです。
その頼みの綱である、唯一の交渉カードであった経済制裁のカードをいとも簡単に今回切ってしまったら、今後の安否不明者や特定失踪者の発見のための交渉のめどがもう立たないのではないでしょうか?
もちろん、経済制裁そのものの発動は最後の最後まで避けるべきですが、交渉カードとして使うのは必要なことです。
せめて「再調査の結果の提示」とと引き換えに、「経済制裁をしない」というカードを切るべきであったと思います。
首相の支持率はアップしたようですが、25万トン、500億円相当の食料支援と引き換えに5人の日本への引渡しというのは、あまりにもお粗末な外交です。
私は、横田めぐみさんのご両親をはじめとする、安否不明者や特定失踪者のご家族の思い、つまり、「経済制裁をカードとして、何としても新しい情報を北朝鮮から得てほしい。これが最後のチャンスだ」という思いを考えたとき、今回の訪朝は大失敗だと思います。
今日、「発達障害の支援を考える議員連盟」の設立総会が行われました。
現在、制度の谷間になって、支援が受けられないでいる発達障害児に対して適切な支援を行うことができるよう、議員立法を目指します。
民主党の次の代表選びが本格化してきました。
今週金曜日に決まります。
■今日の動きによると、代表選挙ではなく、話し合いで代表を一本化する方向のようです。
岡田幹事長が調整役。
本命は小沢一郎さんと見られています。しかし、まだひと波乱あるかもしれません。
今週金曜日には決まる予定ですが、もしかしたら来週にずれ込む可能性もあります。
■未納問題に端を発したこの問題は、民主党にとっては党首交代というところまでつながりました。
この反省に立ち、民主党は、近々、すべての議員の年金納付状況を発表予定です。
私は未納期間はありませんが、この複雑な制度では、未納や未加入が起こりやすく、やはり、私たち民主党が主張する年金制度の一元化(国民年金、共済年金、厚生年金)が、必要です。
■菅さんについては、自身が未加入期間が短期間とはいえあったにもかかわらず、今回、江角さんのこと、未納三兄弟のこと、確かに批判しすぎた面はあります。
そのことは、民主党としてもお詫びし、反省せねばなりません。
多少、個人的なことを書かせて頂ければ、私がはじめて出会った国会議員が、菅さんであり(今から10年前)、私は菅さんの誘いで民主党にも入ったという経緯があります。
また、菅さんが9年前に厚生大臣になられた翌日に、「厚生大臣秘書官になってほしい」と、私に電話がかかってきました(丁重にお断りしました)。
そのような多くの思い出があり、昨日の辞任劇は、仕方ないとは言え、悲しいものがありました。
ただ、それとは別に国民の年金不信を拡大したことは、率直に反省せねばなりません。
長い一日が終わりました。簡単に報告します。
5月10日夕方5時から9時過ぎまで4時間、民主党の両院議員懇談会が行われ、その結果、年金改革の3党合意についての賛否は執行部一任となり、結果として賛成となりました。
また、菅代表が辞任を表明されました。年金未納問題の責任をとってのことです。
簡単に今日の懇談会を解説すれば、政府の年金改革案には民主党はあくまでも反対。
しかし、「年金一元化などの協議会をつくる」「保険料の引き上げを経済状況をみて、改めて(凍結も含めて)考える」という趣旨の3党合意には賛成ということです。
皆さんには、わかりにくい話かもしれません。確かに玉虫色の決着です。
しかし、政府案をそのまま成立させて、
「年金協議会もなし、保険料引き上げを食い止める手がかりもなし」
という状況よりは、この3党合意で、一元化や保険料引き上げ凍結の足がかりがつくれたことは
一歩前進と私は考えます。
4時間、この合意の賛否で懇談会はもめました。私も発言しました。
「合意への賛否には年金改革という視点からは賛否両論があるかもしれない。しかし、もしこの合意を白紙に戻すなら、それは今の民主党の執行部全体への不信任を意味する。それでは政党として成り立たない」という趣旨の発言です。
執行部総退陣となれば、民主党の危機になっていまいます。
結局は、多数決というしこりの残る方法でなく、執行部一任ですっきり決まり、よかったです。
次は、今週金曜日までの新代表選びに新しい議論が移ります。
民主党再出発のために、この1週間が勝負です。
民主党のためでなく、政治改革、年金改革のためにも、民主党の建て直しに頑張ります。