前例はねのけスライド使う |
朝日新聞 2000年9月14日 付け 鼓動 新世代の群像 |
国会を変えてやる とうとう来たぞ。 血が沸き立つた。 八月四日の衆院厚生委員会。 痴ほう症のお年寄りが病院のベッドに縛りつけられる「身体約束」の現場を何度も目撃した。 だから、この問題を取り上げることにした。 質問でスライド映写機を活用しようとしたら、 質問の前日、委員会室に映写機を持ち込んで試し、ライトを落とさずにすむことを確かめてもらった。 当日の理事会でもめたが、委員長が「テストケース」として許可してくれた。 「この.ような現場を見たことがありますか」と津島雄二厚生大臣に聞いた。 大臣は「十年前から実情をある程度知っていた」と答えた。 厚生委員会は国の福祉を議論する最高機関のはずだ。 ほかの分野でも、そのテーマに強く、人生をかけるぐらいの責任感と使命感のある「専門議員」がたくさん出てくれば、同じように情熱のある大臣でないと持たなくなり、真剣勝負の議論が生まれる。 それが国会改革だと思う。 |