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グルーホームの設計およびデイ
グルプホムの運営に対するポイント

滋賀地方自治研究センター常務理事北川憲司
2,O01.12.20現在


はじめに

グループホームの設計およびデイ、グループホームの運営に対するポイントは、今後も新しい知見が出てくると考えられるが、現在、私が知ることができたものについて整理してみたので、参考にして頂ければと思う。
なお、内容については高齢者痴呆介護研究.研修東京センターの永田久美子さんのアドバイスをいただきながら、私の責任で整理したものである。

1.グループホーム設計のポイント
全般
  • 施設ではなく家一ー大規模収容施設からの転換がグループホームの意味だから

  • 設計士の選択がポイソトー一施設なれしていない設計士の方が良い

  • 普通の家で良い一一往々にして、「家らしい施設」を作りがち

  • 居心地が良い家一一例えば、思わず洗濯物をたたみたくなるような和室、健丈な者にとっても落ち着かない空間は、痴呆さんには余計に苦痛.痴呆さんの見当識障害への配慮一一広い空間、長い空間、きつい光、大きな声、暗い場所、大きな音、物の固まり、早いスピードなど、年を取れば誰でも起こりうる不安感を引き起こす環境の除去を設計で配慮する

  • 建物の配置はシンメトリーでないこと一一痴呆さんの持っている、空間に対する見当識障害への配慮

  • 生活導線を短く一一普通の家なら当たり前である、入居者が可能な限りやるのだから

  • ディとグループホームー一昼間だけと24時間という時間の流れが違うので、混在は難しい

  • 公共空間の有無一一他人がドカドカと入り込むのは、落ち着かないので家の中にない方が良い

  • ドアのタイプ一一折れ戸タイプだめ、プライノミシーに配慮しなくても良い場合は、アコーデオンカーテンも可だが、基本的には引き戸を推薦.床暖房一一ストーブのリスク、エアコンの乾燥との比較.蛇口など一一新しいものは使い慣れていないので年代物が良い

ホール、玄関
  • ホールは広過ぎない一一空間に対する見当識障害の人への配慮

  • 玄関から居間が直接見えない緩衝帯一一普通の家なら当たり前

  • 入り口に人の雰囲気一一人の雰囲気が暖かさを作る

  • げた箱は剥き出しでないタイプー一人の履物を大事に隠したり、履いていかないための配慮

居間.
  • 入居者も逃げ場、悪口いえる隠れ場所一一自然と好き嫌いができる、世間では当たり前、隠れたいところは誰でもあるはず、居間の他に小さなたまり場が複数必要

  • トップライトー一日が入って暑いのでその下に人がいなくなる、やるなら間接光など暑くない配慮で対応

  • テープルー一組合せタイプが良い、大きいのが一つだといろいろな組み合わせができない

  • 話一一電話はダミーとして使うことも多い

  • 居間にも押し入れ一一昼寝用の布団やいろんな物入れがあった方が良い

居室
  • お年寄りのプライバシー一一人の気配が感じられっっプライバシーは守れる

  • 襖で仕切った個室一一必要ならいけいけにできる、すべてでなくとも複数必要

  • 居室にトイレ一一居室を家と考えるか、部屋と考えるかによる、私は不要論

  • 押し入れ一一隠す場所必要、布団の上げ下げもできるようにしまう場所必要

  • 鴨居掛け一一お年寄りはそこにいろいろなものをかけるので必要

  • 各室の手洗い一一居室を家と考えるか部屋と考えるかによるが、朝、共用の洗面所まで行くのがえらくて部屋で済ませたい場合もある

  • スイッチの位置一一お年寄りが触らず、職員が手を伸ばせぱ触れる高めの位置

  • 各室の電灯一一可能なら、自宅の部屋にあった吊り下げ電灯が持ちこめるように、痴呆さんの住んでいた環境に近づけたい

  • 表札の位置一一お年寄りの目線より下にかけるほうが良い、通常の位置だと見えないようだ

  • 自分の家具一一使い慣れた家具などが持ちこめる、自分の部屋の雰囲気が大事

台所
  • 台所一一料理作りは一番の生活のリズム、複数、スピードの違う人たちが別れて料理ができる面積と導線が必要

  • 台所一一流しなどが、リビングを背にした配置の場合、朝の.、人の配置が少ない中で、入居者の動きが見えなくなるので避けたほうが良い

  • 買物の搬入導線一一家と同じく可能な限り短く

  • 収納庫一一収納場所の数も、収納量もたくさん必要、床下収納も検討

  • 食器は種類が多いのが良い一一自分が使っていたもの持込み

  • 流しは職員用とお年寄り用できれば二つ一一お年寄りと並行して職員ができるよう

  • 電磁調理器一一新しいものは使い慣れていない混乱の元

  • 調理室と食堂の導線一一家と同じく可能な限り短く

  • ゴミだしの導線一一家と同じく可能な限り短く

風呂、トイレ、洗濯室
  • トイレの位置一一居間の近く、風呂の近く、部屋の近く2、3か所

  • 風呂の端のトイレー一風呂に入る時したくなるので必要

  • トイレの形一一トイレは180度回転して座るタイプはだめ

  • トイレの雰囲気一一可能なら昔からの便所のイメージを

  • 浴槽は2人は入れるように一一入った気がしない収容施設の風呂ではだめ、溺れそうになり怖い、今風の長くて浅くて体を寝さすタイプの風呂はだめ、深くて手で縁がもてて、座ってはいると肩までお湯のくるような風呂が良い

  • 洗面、洗濯、トイレ、脱衣、風呂一一家庭と同じように一体で良い

  • 洗面、洗濯、トイレ、脱衣、風呂間の導線一一可能な限り短くし、仕切りはア二一デオンカーテンで仕切る方が動きやすい

  • 洗濯物干しと洗濯室の導線一一家と同じく可能な限り短く

  • 脱衣室などと居間の仕切り一一アコーデオンカーテンではなく引き戸に、家の中にもプライバシーが必要

 

階段、廊下
  • バリアフリー一一バリアフリーに配慮し過ぎるとかえってお年寄りの力が落ちるので、段差は、色ではっきり識別できれば良いのでは

  • 廊下一一広過ぎだめ、空間に対する見当識障害の人への配慮、家の廊下だと両手で支えられる

  • 廊下一長いのはだめ、空間に対する見当識障害の人への配慮

  • 袖壁一廊下を単調なものにしないために、背丈高の壁を設けて「すみっこ」をつくり、イスをおいた隠れ易にする配慮

  • 階段一一両側にてすりあがあれば手で支えられる

  • 廊下の手すり一一これが手すりですというようなものでなく、壁の間仕切りの一部のようにさりげないものが必要

外回り
  • 危険なところの安全一一プランターなどを配置し、またげないようにする

  • 畑一一お年寄りの楽しみ、役割作り、特に男の人の農作業

  • 外に物置小屋一一農作業の道具や建物に納まらなかった物入れにもなる

職員エリア
  • 事務室の場所一一玄関と事務室の死角が鍵をかけたくなる気持ちを誘発するので、入り口の出入りや、人の動きが見えるように見渡せる配置

  • 事務室の位置付け一一書類を保管する場所程度で、入居者が入りやすい雰囲気を、いわゆる事務室ではない、事務は家計簿を付けるように、居間ですれば良い

  • 職員の逃げ場一一24時間でもあり必要

  • 事務室の出入り一一外部の人が訪問してきた時に玄関に入ってから出入りすると、勝手に人の家に入り込むことになりうるので、外から直接入れるドアを設けるのも検討が必要、ただし施設になってはいけない

  • 空調管理一一居室でも操作を可能にしながらも、職員が個別に集中管理できるように配慮

2.デイ、グループホームの運営のポイント
デイヘの質問
  • ニーズに応じて時間延長は可能か。

  • ニーズに応じて土日の開設は可能か。

  • デイにおいても、可能な限り暮らしの場としての配慮をしているか。

  • 入浴の時間帯の設定の考え方は。
    一一午前に入浴し、昼食を取ると、そのあと熟睡してしまへ帰宅してから目が冷めて、昼夜逆転するというケースヘの対応は。
    一一午前のみに入浴だと、流れ作業になりがち、午前午後にわけてゆったりと入れるように設定しているか。
    一一一人一人の好みや、一日のリズムをできる限り反映できるように設定しているか。

グループホームへの質問
  • 重介護の人はどこまで受け入れ可能か。ターミナルケアも可能か。
    一一これらを可能にするための職員体制や研修などその時期に対応したプランがあるか。

  • 人員配置の重点時間は何時ころと考えるカ`その理由は。
    一一19時から20時頃か。きっかりでなくとも夕食から就寝前も視野にいれているか。

共通の質問
  • 痴呆の人イメージは。痴呆の人のケアに対する考え方は。

  • 呆けたら本人は気付かないので、楽と考えているか。

  • 介護相談員の受入れは事前連絡なしで、いつでも実施するか。

  • サービスの第3者評価は、住民や保険者と連携して実施するのか。
    一一それをどのように活かしていくシステムがあるか。

  • IS09000の取得のめどはは。

  • 地域との連携は、どのようなイメージでいるか
    一一ボランティアの受入れだけか。

  • 運営方針は策定されているか。
    一一方針の中に利用者の(個別ケア、質の向上、地域と共に)といったキーワードが入っているか。

  • 緊急時の連絡体制はどのよう、に整備しているカ`

  • 苦情の受付体制はどのように整備しているか。
    一一第3者の外部の人の体制も確保しているか。

  • 医療機関との連携は。
    ー一痴呆の人のことを理解して、サポートしてもらえるか。

  • 職員、パート、事業主の研修は。
    一一経験、キャリアを過信せず、新しい痴呆ケアをどんどん身につけていこうという姿勢があるか。

  • 勤務体制は。

  • 職員の制服に対する考え方は。

  • 一日の日課はどうなっているか。

  • 利用者の二一ズヘの柔軟な対応は。
    一一プログラムでしばっていないか。

  • サービスを提供する人、受ける人が固定しているか。
    一一利用者と職員の関係がどうあれば良いか。

  • 利用者の自立と危機管理のバランスに対する考え方は。

  • ケアマニュアルに対する見解は。

  • 身体拘束荷対する意見は。

  • リハに対する考え方は。

  • 男の利用者のケアに対する考え方は。

  • 疥癬の受入れは。

  • 排泄は個別か時間対応か。

  • 食事の内容は。
    一一手作り、給食、特殊食、食器の素材、メニュー、自由に取れるか。

  • 採算に対する考え方は。

公設民営の場合の質問
  • デイとグループホームの関係は。

  • 本体(特老、老健)との連携はどのように取るのか。
    一一人的連携のみでなく、ケアの成果の交流やグループホームの成果で母体も小規、家庭的、専門的な個別ケアへ変えていく意識があるか。

  • 今回行政が建てたハードに対する評価の考え方は。

  • 自らが建てる場合のハードに対する相談は、具体的にだれにするか。

  • 自らが建てる場合のソフトに対する相談は、具体的にだれにするか。

  • 参考にした質の高いグループホームの名前をあげると。

  • 併設型と単独型のグループホームに違いはあるか。


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