2001年4月18日京都新聞より転載

グループホーム開設の手引書

府が作製


痴ほう性老人が自活をめざす施設
民間サービス拡充へ

 京都府はこのほど、グループホームの開設と運営に関する手引書(A4判、87ページ)を作製した。介護保険の導入に伴い、痴呆性の高齢者が少人数で暮らし、極力自活をめざす施設として注目されており、基礎知識や開設に至るまでの留意点のほか、既存の事業所からの具体的アドバイスも紹介している。

 グループホームは北欧で広がり、痴呆の症状が安定するなどの効果があるとされる。府内では1998年に二事業所が開設したのが始まり。介護保険制度の施行により民間事業者も運営主体として認められたことから、現在は十七事業所に増えている。

 しかし、府が策定した第二次高齢者保健福祉計画によると、2004年度には、グループホームを必要とする人が754人となるのに対し、サービス供給は447人にとどまるとみられ、ホームの充実が急務となっている。

 手引書は、「グループホームの基礎知識」と「開設」「運営」「申請手続き」の四章と資料編からなっており、ホーム設置に関心を持ってから、実際に申請するまでの流れをわかりやすく解説している。

 すでに活動している事業者からのアドバイスも豊富で、「職員は資格者でない場合でも経験者が望ましい」「入居者の家事参加は、役割分担によって自分の居場所の確保につながる」など、より具体的になっている。

 二千部作製し、介護支援事業所などに配布する。

 府介護保険室は075-414-4672。