2002年3月29日 |
衆議院 本会議 議事録 |
障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案 |
第 18 号 平成14年3月29日(金曜日) 平成十四年三月二十九日(金曜日) ――――――――――――― 平成十四年三月二十九日 午後一時 本会議 ――――――――――――― ○本日の会議に付した案件 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出) 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑 午後一時三分開議 ○議長(綿貫民輔君) これより会議を開きます。 ――――◇――――― ○馳浩君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。 内閣提出、特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。 ○議長(綿貫民輔君) 馳浩君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(綿貫民輔君) 御異議なしと認めます。 ――――――――――――― 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出) ○議長(綿貫民輔君) 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 委員長の報告を求めます。経済産業委員長谷畑孝君。 ――――――――――――― 特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書 〔本号末尾に掲載〕 ――――――――――――― 〔谷畑孝君登壇〕 ○谷畑孝君 ただいま議題となりました法律案につきまして、経済産業委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
この際、内閣提出、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。厚生労働大臣坂口力君。 〔国務大臣坂口力君登壇〕 ○国務大臣(坂口力君) 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。 障害者の雇用につきましては、厳しさを増している雇用情勢のもと、求職者の数が過去最高となる等、厳しい状況にあります。また、厳しい経済状況のもとでの企業組織の再編の活発化、技術革新等による職場環境の改善等、障害者雇用を取り巻く状況も大きく変化いたしております。 このような状況に対応し、障害者の職場を拡大し、雇用の分野のノーマライゼーションの実現を図るとともに、保健福祉施策との連携による総合的支援の充実を図るため、政府といたしましては、本法律案を作成し、ここに提出した次第であります。 次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。 企業グループでの障害者の雇用を促進するため、特例子会社に加え、関係する他の子会社も合わせて雇用率の算定を行うことができるように改めるとともに、雇用すべき障害者数の軽減を図るために設けられている除外率を、当分の間のものとした上で、段階的に縮小していくこととしております。 第二に、就職困難な障害者に対する総合的支援策の充実であります。 第三に、精神障害者等に係る用語の意義の改正であります。 精神障害者について本法律上の位置づけを明確化する等の改正を行い、精神障害者に対する雇用支援を進めることとしております。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしておりますが、特例子会社に関する部分は平成十四年十月一日から、除外率の縮小に関する部分は平成十六年四月一日から施行することとしております。 以上が、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨でございます。 何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) ――――◇――――― 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑 ○議長(綿貫民輔君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。山井和則君。 〔山井和則君登壇〕 ○山井和則君 民主党の山井和則です。 民主党・無所属クラブを代表して、障害者の雇用の促進等に関する法改正について、全国約五百万人の障害者の方々の声なき声を代弁する気持ちで質問をさせていただきます。(拍手) まず、ジョブコーチの必要性と養成方法について、坂口大臣にお尋ねします。 ジョブコーチの必要性と養成方法について、先日、現場を視察いたしました。この制度は、障害者が就労する現場をジョブコーチが訪問し、定着するように障害者と雇用主の橋渡しをするもので、非常に重要な制度だと感じました。 しかし、このジョブコーチは、来年度に八百人の養成予定で、二千四百人しかサポートできず、これは、来年に就職が予想される障害者三万人の一割にも及びません。坂口大臣、もっとジョブコーチをふやすべきではないでしょうか。 また、ジョブコーチは、障害に対する深い理解や高い技能が求められ、その養成には当事者参画も不可欠だと考えますが、どのように養成するのですか。加えて、就労が定着するのに不可欠な補助器具や補助人員の整備についても、坂口大臣、お聞かせください。 次に、精神障害者の雇用促進について、坂口大臣にお尋ねします。 雇用されている障害者は、身体障害者の一二%、知的障害者の二〇%に対して、精神障害者は、二百万人のうちたったの五万人で、二・五%にすぎません。その大きな理由は、民間企業で一・八%、公的機関で二・一%という法定雇用率に精神障害者が除外されているからです。 私も、十年前に、京都ボランティア協会に勤務し、障害者のサポートをしておりましたが、その当時から、厳しい偏見の目にさらされ、公的なサポートが少なかったのが精神障害者でした。 大きくこの国で立ちおくれた精神障害者の福祉を向上させるために、法定雇用率に精神障害者を算定することを強く求めます。坂口大臣、明確な答弁をお願いします。(拍手) 次に、この障害者雇用の雇用率の公表についても、坂口大臣にお尋ねします。 現在、民間企業で雇用されている障害者は約二十五万人で、平均雇用率は一・四九%、これは法定雇用率の一・八%を大きく下回っています。なぜでしょうか。企業側に聞きますと、障害者を雇うよりも月五万円の納付金を払った方が安いという声が強いわけであります。実際、法定雇用率未達成の企業は五六%で、何と、千人以上の大企業では四社に三社が未達成です。これでは、法定雇用率とは名ばかりで、金さえ払えば障害者は雇わなくていいという制度ではありませんか。 そこで、私は、各企業や公的機関が障害者の雇用率を公表することを強く求めます。 このことに対して、厚生労働省は、公表すると低い障害者雇用率の企業に迷惑がかかるという考え方で、非常に消極的です。しかし、坂口大臣にお伺いしたいと思いますが、働きたい、自立をしたいという障害者の声と、コストがかかるという事業主の声と、厚生労働省はどちらを優先させるのですか。 実際、平成四年には、障害者雇用に不熱心な企業名を一度公表されているではありませんか。この問題は、坂口大臣が決断すれば公表できる問題です。明確な答弁をお願いいたします。(拍手) 次に、障害者雇用の数値目標についても、坂口大臣にお尋ねします。 来年度、百四十三億円の予算が障害者雇用促進に使われるわけですが、数値目標がないわけです。来年度末までに平均雇用率を今の一・四九%から法定雇用率である一・八%にアップさせることを、この場で、坂口大臣、約束すべきではないですか。(拍手) 行政評価の重要性が叫ばれる昨今、多くの予算はつぎ込むけれども、障害者の雇用が何人ふえるかわからない、そんな無責任な話はありません。数値目標をしっかり明示し、達成されなかったら、その原因を徹底的に検証すべきです。坂口大臣、明確な答弁をお願いします。(拍手) 次に、障害児との共生、交流を深める教育について、遠山文部科学大臣にお尋ねします。 この問題は、教育問題とも大きく関係しております。障害者雇用を阻む経済的理由と、もう一つの理由は、障害者と接したことがない、障害者に何ができるのかわからないという、多くの雇用主の声です。これは深刻な問題です。 日本社会は、今日まで、障害児や障害者を社会から隔離する傾向がありました。これは日本の教育の問題点でもあります。 私は、二年間、スウェーデンに留学した経験がありますが、その学校では、視覚障害の学生や車いすに乗った学生とともに学び、日々接しているうちに、自然に、障害者との接し方や、障害者が何ができるか、できないのかを学ぶことができました。 日本の学校でも、障害のある子供とない子供との共生、交流を促す、地域の普通学校での統合教育や、普通学校と養護学校の併設や交流、また、生徒数が減った学校の余裕校舎や余裕教室の福祉施設への転用を積極的に進めるべきです。遠山大臣、明確な答弁をお願いいたします。(拍手) 次に、障害者の権利法について、坂口大臣と福田官房長官にお尋ねします。 失業率が戦後最悪という今日において、障害者の雇用だけを優先せよとは言えません。しかし、障害があることを理由に真っ先に解雇されるのは、差別です。このような雇用問題に限らず、障害者が不当に差別されない社会づくりのためには、日本にも、アメリカのADA法のような、障害者の権利法が必要です。障害者が必要としているのは、哀れみや保護ではなく、権利としての自立への援助なのです。(拍手) 昨年の参議院選挙における公明党の公約に、障害者の権利法の制定が入っておりました。坂口大臣、その実現への意気込みと計画をお聞かせください。(拍手) 次に、構造改革と障害者雇用の関係について、竹中大臣にもお尋ねいたします。 ことし一月に出された「構造改革と経済財政の中期展望」の報告書の中では、「「人」を何より重視する経済社会」が掲げられていますが、障害者について全く言及がありません。また、昨年六月の骨太の方針の中でも、高齢者などの働きやすい環境づくりとしてしか触れられておらず、障害者は「など」という言葉に含まれるのという解釈もできますが、余りにも不十分です。 構造改革の中での障害者雇用の考え方について、竹中大臣、明確な答弁をお願いいたします。(拍手) 最後に、小泉首相が目指す社会について、福田官房長官にお尋ねいたします。 私の近所に、知的障害者のグループホームがありますが、その入居者四人のうち、私の知り合い二人が最近解雇されました。障害者の雇用促進どころやない、この長引く不況で真っ先に障害者が首になっている、そう考えると、この障害者雇用を最も阻んでいるのは、不況を克服することができない小泉内閣だと私は思います。(拍手) 小泉内閣が構造改革によって目指す社会は、障害者にとって、一体、どのような社会ですか。障害者が職場から切り捨てられる社会であってはなりません。 先ほど指摘した、企業の障害者雇用率の公表や数値目標の設定という、全く予算のかからない措置さえしないのであれば、小泉内閣は全く障害者雇用を推進する気持ちがないと断ぜざるを得ません。 アメリカでは、ブッシュ大統領が、二〇〇一年に、ニュー・フリーダム・イニシアチブという政策を発表し、障害者と障害のない人々の教育や失業率などの格差を問題点として明確にし、社会のあるべき姿に向けてのプログラムを打ち出しています。 障害者が、この日本社会で、どのように地域で暮らし、また、職場でどのように働ける社会を小泉内閣は目指しておられるのか、その決意を、最後に、福田官房長官にお尋ねいたします。 障害や病気、失業で苦しむ人たちは、最も政治の力を必要とする人たちであります。しかし、その人たちは、この永田町と言われる国会から最も遠い存在です。陳情に来ることもできず、政治献金をすることもできない。しかし、そういう弱い立場の人々の声こそ代弁するのが、本当の政治ではないでしょうか。(拍手) 私は、この一年九カ月、国会で仕事をさせていただいて、この永田町というところが、お金や地位や名誉のある人たちが非常に多い集まりであると感じております。そんな中で、強い立場の者が、自分たちの立場だけを考えて政策をつくったら、弱い立場の人たちが暮らしにくい、ゆがんだ社会になるのは当たり前ではありませんか。このような弱い立場に対する配慮が小泉内閣には決定的に欠けていると思います。(拍手) 一人でも多くの障害者が、就労でき、自立し、地域で暮らせるようにすることが、今のぎすぎすした、すさんだこの日本社会をより明るく、温かくする方策であることを強く訴えて、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) 〔国務大臣坂口力君登壇〕 ○国務大臣(坂口力君) 山井議員の御質問にお答えをさせていただきたいと存じます。 七問ございまして、第一問は、ジョブコーチ事業の拡大についてのお尋ねでございました。 平成十四年度におきましては、約七百六十名のジョブコーチの配置のための予算を確保いたしております。これによりまして、二千四百名程度への支援を実施できるものというふうに考えておりますが、今後のジョブコーチによる支援事業の進め方につきましては、事業の実施状況を踏まえまして、ニーズを見きわめながら増員を検討してまいりたいと考えております。 それから、ジョブコーチの養成についてのお尋ねがございました。 ジョブコーチにつきましては、障害者支援の経験を有する方に行っていただくことが効果的であるというふうに考えておりまして、社会福祉施設等で障害者支援に携わった経験のある方でありますとか、企業での障害者雇用管理の経験を有する方などを中心にお願いしたいと考えております。 そのような方々に対しまして、職業リハビリテーションの専門機関であります日本障害者雇用促進協会の障害者職業センターにおきまして、障害者及び事業所に対する支援の方法など、専門的な理論や実践についての研修を行うこととしておりまして、職業生活上の課題の解決に向けて支援を行うことができるようにしていきたいと考えているところでございます。 また、補助器具等を活用した障害者の就業支援策につきましてのお尋ねがございました。 障害者の雇用の促進や継続を図りますためには、補助器具の適切な活用や介助者による的確なサポートを行っていくことが重要であるというふうに思っております。 事業主が補助器具の整備や介助者の配置を行った場合には、厚生労働省として、その費用について、各種の助成金を支給しているところでございます。 精神障害者の雇用率制度への適用についてのお尋ねがございました。 しかし、そのためには、障害者本人の意思に反して雇用率制度の対象とされることを防ぐための、プライバシーに配慮した把握・確認方法の確立が必要であるというふうに思っております。企業の中などで、本人が知らないうちに障害者にされていたというようなことがあってはぐあいが悪いわけでございますので、その辺だけは明確にしていかなければならないというふうに思いますし、就職後に発病しました企業内の精神障害者の実態の把握とか対応策の確立も、あわせて行っていきたいというふうに思っております。 それから、企業及び公的機関ごとの雇用率を公表すべきではないかとのお尋ねがございました。 障害者雇用促進法において、雇用率が低い企業に対しましては、雇い入れ計画作成命令でありますとか勧告等の、法律に定めます手順を経てもなお改善が見られない場合には、社会的制裁として企業名の公表を行うことといたしているところでございます。 各企業の雇用率の状況を公表することにつきましては、これまでのこうしたことも勘案しながら、先ほど御指摘いただきましたように、金を払った方が安くつくというようなことはないようにしていきたいというふうに思っております。 また、公的機関につきましては、障害者採用計画の作成、勧告等、法律で定める手順を経ても改善の見られない場合には、民間企業に準じて機関名を公表することとしているところでありますが、公的機関であるという性格にかんがみまして、情報公開法に基づく開示請求があった場合には、雇用率を開示しているところでございます。 障害者雇用の数値目標についてもお尋ねがございました。 障害者雇用を促進するためには、事業主を初めとしました関係者の理解を得ますとともに、職場環境の整備でありますとか障害者の職業能力の向上を図りますこと等、特に厳しい経済状況のもとでは、法定雇用率の達成に向けて地道な取り組みが必要であると考えております。 厚生労働省といたしましては、法定雇用率を達成していない企業につきましては、未達成の原因を個々に分析しつつ、引き続き、厳正な雇用率達成指導を行いますとともに、障害者の雇用状況の改善に努めてまいりたいというふうに思っております。各企業におきまして法定雇用率が達成されますように、一層踏み込んだ政策を行っていきたいと思っております。 最後に、障害者の権利法の制定の必要性についてお尋ねがございました。 我が国におきましては、米国のADA制定の動きを踏まえまして、障害者基本法を制定しております。また、障害者等に対する不当な差別的取り扱いの禁止につきましては、今国会に提出されました人権擁護法案で手当てされているところでもございます。 さらに進んで、米国のように、一般の企業や事業者に、雇用やサービス提供などに当たりまして、障害者に対する差別を禁止し、バリアフリー化や補助手段の提供を義務づけることを我が国にも導入することにつきまして、さらに努力を続けたいと思っております。 いずれにいたしましても、厚生労働省として、障害者に対するさまざまな制度について、障害者の権利を尊重し、障害者の社会経済活動への参加機会を確保するという観点から、真剣に見直しを進めていく必要があると考えておりますので、また山井議員のいろいろの御協力をお願い申し上げたいと存じます。 ありがとうございました。(拍手) 〔国務大臣福田康夫君登壇〕 ○国務大臣(福田康夫君) 山井議員にお答えいたします。 まず、障害者の権利法の必要性についてお尋ねがございました。 障害者等に対する不当な差別的取り扱いの禁止につきましては、今国会に提出した人権擁護法案で手当てしているところでありますが、さらに、米国のように、障害者に対する雇用やさまざまなサービス提供における差別についての救済措置として、一般企業、事業者の特別の賠償責任等を認める仕組みを我が国に導入することについては、検討すべき課題が多いものと考えております。 いずれにせよ、障害者の権利を尊重し、社会経済活動への参加機会を確保するため、さまざまな制度の見直しは絶えず進めていく必要があると考えております。 次に、目指すべき社会像についてのお尋ねがございました。 構造改革を通じ、今後構築すべき経済社会のビジョンについては、「構造改革と経済財政の中期展望」におきまして、「「人」を何よりも重視する国」、つまり、人の能力と個性の発揮を大切にし、人が活躍できる仕組み、人をはぐくむ社会環境をつくり、国民がこの国に生きることに誇りを持ち、世界の人々にとっても魅力のある国づくりを進めていくと示しております。 このような経済社会では、障害者だからといって差別を受けることはなく、年齢や性別にかかわらず、だれもが、能力に応じ適切な報酬を受け、生きがいを持って働くことができ、国民だれもが安心して生活できる社会となると考えております。 小泉内閣は、社会的弱者に十分目配りをした施策の実現に努めてまいります。(拍手) 〔国務大臣竹中平蔵君登壇〕 ○国務大臣(竹中平蔵君) 山井議員から、障害者雇用の考え方についてのお尋ねがございました。 構造改革を通じて実現する社会につきましては、今、官房長官からの答弁にもありましたように、「「人」を何よりも重視する国」でありますので、この点についての重複は避けさせていただきます。 骨太の方針発表以来、改革の基本にあるのは自助自立の社会をつくることであるというふうに重ねて申し上げてまいりました。すなわち、みずからを助くることができる人がたくさんいればいるほど、真の弱者、すなわち、みずからを助くることが困難な重い障害者、重い病気の方に対して本当に手厚い対応が可能になるというふうに考えるわけでございます。 そうした中で、障害者の方自身が、単に保護の対象とされるのではなく、みずからの可能性に挑戦し、これを切り開いていけるような社会をつくることが極めて重要であるというふうに認識しております。その意味でも、今回の法律改正は極めて重要であるというふうに認識している次第でございます。 以上、お答え申し上げます。(拍手) 〔国務大臣遠山敦子君登壇〕 ○国務大臣(遠山敦子君) 山井議員の御質問にお答えを申し上げます。 御質問の趣旨は、学校教育において、児童生徒が障害児との交流を深める教育や、そのための施設面での整備などが必要であるとの御指摘でございました。 児童生徒が障害のある児童生徒と接することは、障害者に対する理解、認識を深めますとともに、ともに社会を構成する市民として成長していくためにも大事なことと考えております。 このため、学校におきましても、障害のある児童生徒との交流の機会を設けるよう、学習指導要領上も明記いたしておりまして、各学校では、例えば学校行事や児童会、生徒会活動等の機会を活用して、これらの取り組みを進めているところでございます。 さらに、こうした取り組みに加えまして、文部科学省としましては、施設面からも、余裕教室を障害者福祉施設に転用する際における手続の大幅な簡素化を実施いたしますとともに、障害のある児童生徒との交流教育を行う普通学校に対しましては、必要となるバリアフリー化経費について国庫補助を行いますなど、各自治体の取り組みを支援いたしております。 これらによって、各地で、次第に、児童生徒と障害のある児童生徒との交流に向けた施設面での取り組みが進んでおります。 今後とも、学校教育におきまして、児童生徒が障害のある児童生徒と接する機会が広げられますよう、努力してまいります。 以上でございます。(拍手) ○議長(綿貫民輔君) これにて質疑は終了いたしました。 ――――◇――――― 本日は、これにて散会いたします。 午後一時三十九分散会 |