活動報告

Activities

山井の活動
今回、要支援の150万人が介護保険からはずされ市町村事業に移行する案が政府から出されています。再来年四月からの実施が目指されていますが、介護現場の方々からは、次のような声があがっています。

≪賛成意見≫

【事務職】ホームヘルパーをメイド呼ばりする利用者さんもいる。介護保険を払った分だけ取り戻そうという目的の方がいる。してもらって当然と思っている方がいる。要支援は老人をどんどんダメにしていくだけで税金の無駄使いだと思う。(山井のコメント。これは要介護認定の問題であり、支援をあまり必要としない軽い人が要支援になっていることが問題)

【訪問介護員】要支援者の中には、実際に介護が必要でない人も多く含まれている。介護制度がない時代には、自分たちでできていたことが今の高齢者にできないはずがないから。要支援者の介護給付だけでも膨大な給付金が必要でそれを賄うのに、充分な財源がないから。

【看護師】要支援者の線引きが難しくなり、自分で生活出来る人も介護保険だからと、容易に使いすぎて、本当に必要な人に手が回らなくなる。

≪反対意見≫

【ケアマネージャーA】要支援の判定基準を見直しをせずに、いきなり給付自体から外すという論理が間違っていると思う。要支援だからこそ要介護にならないよう保険給付を使っているのに、これでは要支援者は要介護になれといっているのと同義語ととられても仕方ない。ただ、今のままでは財源がなくなるのも事実であるのは承知している。判定基準の見直しをして、使う必要のある方(要支援者)の絞り込みをすべきだと思う。

【ケアマネージャーB】介護給付から外すと、悪化のおそれが強い。すでに利用している人からサービスの中止はできない。

【通所施設介護員】正直、施設の利益に響くのが一番痛い。ボランティアだけに頼るというのは、現実的に考えて無理がある。

社会との接触の時間で、声を出したり体を動かす貴重な時間。要介護になる人を減らす役割は大きい。

【入所施設介護員】外したとしても一時的なもので、いずれは要介護に組み込まれることは時間の問題。支援を撤廃し、要介護度を7ランクにするのがまともなやり方です。

【訪問介護員】ボランティア任せではなく、専門の方が支援した方が色々なアドバイスなどできるし、本人も安心感があると思う。

【事務職】認定調査を行う市により、要介護度の認定基準にばらつきがある。不公平感をどうするか検討材料にして話を進めて欲しい。

≪どちらとも言えない≫

【サービス提供責任者】要支援者をいっても同じ条件ではない。本当に家族がない人もいる。家政婦とヘルパーの区別がない人、使えるものは使わなくては損という考え方を現場任せではなく、自治体や国が是正することが優先順位であると思う。要支援者に対しての、調理や掃除は一部給付外で良いと思うが、買い物同行・代行、安全確保の入浴見守り介助など、あった方がよいものもあると思う。

【ケアマネージャー】要支援者でも、基準通りではなく人それぞれで格差がある。

【入浴オペレーター】自宅で入浴できず、訪問入浴を必要としている方がいる。

以上、現場の方々の賛否両論を紹介しました。反対意見が多いですが、一部賛成意見もあります。しかし、賛成意見については、それは要介護認定の問題で、軽い人が要支援に認定されていることが問題で、要介護認定を適正化すべきです。一部に不要と思われるサービスがあるからと言って、先ほどのメルマガにも書いたような「命綱」のような必要不可欠なサービスまで、一緒にごちゃ混ぜに議論して、一律にすべて市町村事業に丸投げというのは無責任です。

そもそも要支援のサービスの十分な実態調査もせずに、財政カットを目的に、市町村事業に丸投げすることを社会保障国民会議が提言しました。

本来は、厚生労働省の介護保険部会で議論すべき重要な問題です。介護保険部会では、反対論がたくさん出るので、あえて反対論が出にくい社会保障国民会議で議論したようですが、社会保障国民会議でも必ずしも要支援カットは十分に議論されていません。ごく一部の方が、要支援カットの発言をされただけです。

その1人か二人の委員の発言を根拠として、150万人の虚弱な要支援高齢者、そのご家族数百万人や多くの介護職員に関係することを簡単に決めてしまうのは前代未聞です。

民主党政権で私は長妻厚生労働大臣のもと、厚生労働政務官をしていました。その当時から、要支援を市町村事業に移行する提案は出ていましたが、長妻大臣も私も反対して実現しませんでした。民主党政権では歴代の厚生労働省大臣はずっと、この要支援切りには反対してきました。しかし、残念ながら、政権が代わり、早速こんな事態になりました。介護の充実も含めた社会保障充実のために消費税を引き上げると言いながら、同時に要支援をカットする。これはひどすぎます。