衆議院議員 やまのい和則(かずのり)

民主党京都府第6区総支部長、衆議院厚生労働委員会理事、予算委員
やまのいの活動と、福祉の情報を中心に提供します。

« 厚生労働委員長櫻田義孝君解任決議案の提案理由説明 | メイン | 消えた年金について・最低賃金について »

厚生労働委員長櫻田義孝君解任決議案の提案理由説明

○山井和則君 私は、民主党・無所属クラブ、社会民主党・市民連合、国民新党・そうぞう・無所属の会を代表いたしまして、ただいま議題となりました厚生労働委員長櫻田義孝君解任決議案の提案理由説明をいたします。(拍手)
 まず、主文を読み上げます。
  本院は、厚生労働委員長櫻田義孝君を解任する。
    〔拍手〕
以上であります。
 以下、提案理由説明をいたします。

 一番目の理由は、理事会のない、歴史に残るひどい強行採決を五日間の間に二度も断行したことであります。
 そして、五月二十五日、強行採決で混乱する中、労働三法の趣旨説明を強行し、おまけに、それにもかかわらず、五月三十日には新たな時効撤廃法案の審議を行ったことであります。
 十分な審議が尽くされぬまま、そして何よりも、ごく一部の被害者しか救済されない案しか提示しない中で二度の強行採決をしたことは、国民の年金不信を著しく拡大させました。
 具体的に二点を申し上げます。
 まず一点目、安倍総理は答弁の中でいろいろな対策を述べられましたが、ごく一部の消えた年金記録の被害者しか救済されません。被害者の方々からも、がっかりした、これでは私たちは救われないという失望の声が上がっております。
 例えば、安倍総理は、記録訂正に領収書は要らないようにすると胸を張って答弁されました。しかし、これは、実は昨年八月に社会保険庁が既に発表していたことであります。そして、昨年八月から領収書以外の資料、物証によって記録が訂正された件数、皆さん、御存じでしょうか。〇件であります。〇件なんです。実は、領収書が必要かどうかということではなく、その立証責任を年金がなくなったと泣いている加入者に負わせている、このことこそが根本的な問題なのであります。
 そもそも、三十年前の年金を支払ったことを証明できる人がどれぐらいいるでしょうか。このことを昨日の党首討論で我が党の小沢代表は安倍総理に質問しました。立証責任はどちらにあるんですかと質問をしました。しかし、安倍総理は逃げて逃げて逃げまくって、安倍総理は逃げて逃げて逃げまくって答弁をしませんでした。
 安倍総理、どうしてこんな大切な点、つまり、消えた年金記録の被害者についての立証責任がどちらにあるのかという最も大切な質問に、どうして安倍総理、逃げたのでしょうか。こういうことでは、いつまでたっても消えた年金記録の問題は解決をしません。
 そして第二に、厚生労働委員長櫻田義孝君の不十分な運営により、何と採決の直前にしか大切なデータが答弁から出てまいりませんでした。そのデータとは、時効によって受け取るべき年金がもらえなかった方の数と年金給付額であります。
 皆さん、どれぐらいの方が、本人に何の落ち度もないのに年金記録の訂正を拒まれ、年金給付を受けられなかったと思われますか。何と、二十五万人、合計九百五十億円もの年金を国は払ってこなかったんです。まじめにこつこつと老後のために、何の落ち度もなく払い続けてこられた方々に対して、何と二十五万人もの方々に対して、九百五十億円もの年金を払ってきませんでした。
 昨年以来ずっと、長妻議員を先頭に、この問題について追及をしてまいりました。この三週間の審議の中でも、時効による被害者とその総額を出すように何度も求めました。しかし、政府・与党は、情報を隠し、逃げて逃げて逃げまくってまいりました。
 皆さん、与党の皆さんも冷静に聞いてください。保険料を払ったのに、九百五十億円も年金を払わなかったんですよ。これは、国による詐欺ではありませんか。年金の加入者に何の落ち度があるというんですか。
 今やっております消えた年金一一〇番に次のような川柳が届きました。消えた年金の被害者の方からの川柳であります。読み上げます。「社保庁が振り込め詐欺とは気がつかず」。振り込め詐欺より悪質ですよ。振り込め詐欺だったら犯罪で、やった人は逮捕されるんですから。この九百五十億円も払わなかったということ、だれが責任をとったんですか。
 おまけに、もっと悪質なのは、何度民主党が要求しても、この事実を政府・与党は隠してきたじゃないですか。これはまさに、厚生労働委員長櫻田義孝君がちゃんと運営をしてきたら、こういう事実も最初に明らかになっていたのではありませんか。
 民間の保険会社で、いざ保険給付を受けたいといったときに、三十年前の保険料を払った領収書を出してくれと言われたらどうなるでしょうか。そして、九百五十億円も保険の未払いがあったら、その保険会社はどうなるでしょうか。即、社長以下幹部は首であります。
 今回のこの時効の問題一つをとっても、政府・与党や社保庁のだれが責任を持ったんですか。かつ、九百五十億円は氷山の一角、実際この数倍の、数千億、兆単位のお金が年金の不払いになっているかもしれません。まさに、そういうことをこれから審議しようとするときに採決を打ち切る、このような櫻田義孝君の不公平な議会運営をこれ以上座視することはできません。
 以上が、本決議案を提出する理由であります。
 この委員長解任決議案が満場の議員の御理解と御賛同を得られますことを心からお願いしまして、提案理由の説明といたします。
 ありがとうございました。(拍手)

|

About

2007年05月31日 12:00に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「厚生労働委員長櫻田義孝君解任決議案の提案理由説明」です。

次の投稿は「消えた年金について・最低賃金について」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

このブログのフィードを取得
[フィードとは]
Powered by
Movable Type 3.33-ja